080 ダンジョン攻略(7)
「当たったっ!」
もちろん、敵の体力が1なのか10なのかはわからない。この攻撃で決められる
―――体力1じゃないと…
確信というより
―――頼む…。
次の瞬間、剣が当たった右足が光を
「おわわわわわっ!」
敵の巨体が
――――――ドシーンッ
それは勝利を告げる
「…勝った…勝ったーーーっ!げほっ、げほっ…。」
「…終わったのか…。」
喜び方は、やはり人によって違うらしい。ウッドさんは冷静に敵の
―――エリさん…今、帰ります!
■
「いやー、コウタさんすごいっ!さすが学者さん!」
ビーンズさんが、まるで
「まさかパジャマ姿の青年が、ここまでやるとは。ムハハハッ!」
「ちょ、ウッドさん…その話は…。」
「それで…これ、どうします?」
バニラさんだけは冷静だったようだ。ダンジョンを攻略したので、当然に財宝が手に入った。その量に圧倒されて、現実
「とりあえず…
何だかデジャブを感じるのだが、ありがたくいただいておく。
「わし、弓でも良いかの?昔は弓使いでならしておったんでな。」
「もちろん。ビーンズはどっちが良い?」
「僕は…盾かな?防御役やってたら、なんかおもしろくなっちゃって。」
「オッケー。でも、このダンジョン出たら、きっと防御力戻っちゃうと思うよ。」
「うえっ!?マジで…そりゃ残念…。」
バニラさんの予想、正しいと思う。これは
残りの財宝は山分けということで、話がまとまった。誰かが大量に欲しいと言ったわけではなく、みんなで遠慮し押し付けあった結果だ。
「じゃあ、これで脱出ですね。」
ダンジョンの奥、
「ビーンズ、忘れ物ない?」
「姉貴、もう子どもじゃないから…。」
またどこかで会うとは思うが、一応これでお別れである。
「皆さん、ありがとうございました。」
「こちらこそ!コウタさんおらんかったら、脱出できてなかったかもやし。」
「そうそう、お礼を言うのは僕たち。ありがとうございました!」
「わしからも礼をさせてくれ。」
「では…。」
魔法陣の上に乗る。間違いない。転移の感覚だ。
―――帰れる…。
ずっと
■
「コウタさん…。」
―――キャウン…。
「エリ、夜ごはんじゃぞ。おばちゃんに頼んで、テイクアウトさせてもらったんじゃ。もちろん、わたあめの分もあるぞ。」
いつもなら「ごはん」という言葉に反応する「わたあめ」だが、今日は静かにエリのそばを離れようとしない。
コウタがダンジョンに
そうこうしているうちに時間は経ち、もう日付が変わろうとしている。かなり遅い夜ごはんになってしまった。
「おじいちゃん…私…。」
「…エリっ!石が!」
石が光を
「え…?」
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