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@niki0515bl
プロローグ
むかしむかし、といっても10年前。
あるお屋敷に小さくて可愛らしい有栖という女の子がいました。
きれいな金色の髪に、真っ青な瞳がよく似合います。
そんな有栖のお父さんとお母さんはある日突然、有栖を置いてどこかにいなくなってしまいました。かわいそうな有栖はひとりぼっちです。
大好きなお父さんとお母さんのことを想い、いつまでも泣き止まない有栖。
メイドさんや執事のみんなは有栖のことはかまってはくれず、とってもこわい顔で有栖のことを見てきます。
悲しくって不安で、青い瞳いっぱいに涙を浮かべていました。
しかし、ある日のこと有栖のもとにながーい足を持った、赤いスーツの一人のおじさんがやってきました。
「かわいそうな有栖、悲しくって、怖かったろうに。」
おじさんのこの一言で固まってしまう有栖。
有栖は自分のずっと言って欲しかったことを、初めて会ったあしながのおじさんに言われました。びっくりした有栖は泣くのをやめてひっくひっくとした声で尋ねます。
「おじさまだぁれ?」
「おじさまは兎田 修一、君のお父さんたちとはおともだちだったんだ。でも今日からは君の新しい家族だよ。」
にこにことした優しそうなおかおで言う、うさだのおじさん。
つられて有栖も赤くはれた目でにっこりとしました。
そこからなんやかんやあって有栖は前のお屋敷よりもっとずっと大きなおじさんのお屋敷に住むことになりました。
有栖はもう泣きません。優しいおじさんと使用人のみんなと仲良く暮らしましたとさ。めでたしめでたし。
で、終わると思った?
まだまだこれから私、兎田有栖の人生は進んでいく。
これは私とみんなの物語。
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