見習い騎士に王子達が構って来るのですが…
冬猫
第1話
騎士の家系の出来損ない
「本当お前騎士の才能が無いんだな!」
木刀の練習で一番上の兄と練習をするが、体力が持たず僕は地面に座り込んでしまった。
僕の家系は王様の騎士として永年仕えてきた侯爵家になる。僕の兄弟は、兄二人に弟が一人の四人兄弟で、兄二人は城の騎士と任されて、弟も騎士学校を卒業をして兄達と同じ城の騎士として務める事になった。
僕は兄と弟とは違い、本に携わる仕事に就きたいと小さい頃からの夢でもある。
でも、騎士の家に生まれた為僕の自由にはならなかった…。
「ほら、立て魔物や敵兵は待ってくれないぞ!」
座り込んでいる僕の足に木刀の先でバシバシと叩いて来る兄…何回も兄に叩かれているから僕の足はズボンで見えないけど、青アザが至る所に出来ている。
「兄さんあんまり虐めると可哀想だぞ、俺達とは違うんだからさ」
二番の兄が笑うように僕と一番上の兄が僕に木刀で叩いている事を知りながらも、笑って見ていた。
「ジャック俺は虐めてはいない、騎士の息子として生まれたんだこいつにも、騎士の道を進む事に成るんだ
自分勝手は許されない」
兄は僕が騎士に向いていない事を知りながらも毎日の様に木刀練習に付き合わされる。
「でもさ、こいつと一緒に騎士の仕事になったら俺達が白い目で見られるんだぜ。やだよ俺、こいつと一緒に騎士の任務すんのはさ」
「だから俺が今騎士として、こいつに叩き込んでいるんだ。いつまで座ってんだ立て!」
僕は兄二人に僕の名前を呼んでくれた事は一度もない
僕はフラフラと立ち上がると弟が僕達の側に走って来た。
「サミエル兄さん、ジャック兄さん、…三番目の兄さんお父様が呼んでいます。直ぐに、書斎に来るようにとの事です。」
僕は弟からも名前を呼んではくれない…
「ああ、分かった直ぐに行く。そう言えばライトお前第三騎士団に入る事になったんだよな、凄いな騎士学校卒業して直ぐに任命されるとは、俺達も鼻が高いよ」
「有難う御座います。兄さん達頑張ります!」
兄二人と弟は笑いながら屋敷に向かって行き、僕は兄から何度も叩いていた足を引きずりながら屋敷の中に入って行った……
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