第239話 雪原の会敵

満月の夜。

カラコルム卿の屋敷で、窓から月を眺めるのはシャクヤである。


彼女は、前日にカラコルム卿との初の対面を果たした時の光景を思い返していた。彼は、帝国との再戦に命を懸けていることを述べた後、しみじみとこう語ったのだ。


「『魔王』と手を結んだ事実。それが明るみに出れば、我が一族は末代まで汚名を着せられることでしょう。しかし、それでもなお、国を正さねばならぬのです。たとえこの身が、いや、我が一族が亡ぶことになったとしても」


その決意の言葉を彼女は反芻し、考え込んでいた。


(なんということでしょうか……。『魔王』や『魔王教団』と手を取り合っていらっしゃるとはいえ、そのお志には輝くものがおありですわ。むしろこの地を悪の総本山のように考えていた、わたくしが恥ずかしゅうございます)


この晩も屋敷内はまともな灯火が無く、月明かりが無ければ何も見えない状態だ。その理由も実に単純であった。


(この屋敷が毎晩、暗いことを怪しんでおりましたが、何のことはありませんでした。財政難なのでございます。油やロウソクにも事欠き、食事も質素。そのような極貧の貴族が、それでも民のことを想って、骨身を削っておられる。感動しないはずがございませんわ)


ここまで考え、決意を固めた彼女は、帽子掛けの上に立っているフクロウに声を掛ける。


「ストリクス様」


「なんでしょうか?シャクヤ殿?」


「わたくし、魔王の召喚には反対でございますが、この地の人々のために、できる限りのことを協力したいと考えております。カラコルム卿は、偉大な武人でございますわ」


「さようですな」


フクロウ魔族も深く頷いた。




――さて、そんな彼女たちのもとに『聖浄騎士団』は凄まじい速度で迫っている。


この同じ頃、帝都への道のりで彼らと遭遇していたのは、『飢餓の魔王』ブーゲンビリアを名乗る女性、山吹やまぶき月見つきみである。


「どうしよっかなァーー。あの方角って、パーシモンさんのトコに向かってるのかも……だとしたら、かなりヤバいよねェーー」


彼女は、会長である『幻影の魔王』に相談したい案件があるため、帝都に向かっている最中だった。


日が沈んでもなお、満月の明かりを頼りにソリ馬車を走らせていたところ、偶然にも『聖浄騎士団』と鉢合わせたのである。


ただし、ちょうど小高い丘に差し掛かっていたため、軍馬の音に気づき、先に発見したのは彼女たちの方であった。


「みんな、ここで待っててェーー」


ソリ馬車を運用してくれている『魔王教団』の部下に命じ、山吹月見は丘の上から近づいた。相手の規模を確かめるためである。互いの進路は全くの逆方向であるが、幸いにもルートは重ならないため、発見される心配はない。


「あの騎士団が夜も真面目に走ってるなんてェ、よっぽど急いでるよねェーー」


と、呑気に独り言を呟いた瞬間である。


彼女の全身に不気味な悪寒が走った。


ゾクッとした彼女は、立ち上がりながら叫んだ。


「えっ!!!なになに今のォ!?この気配ィ!!!もしかしてワタシの宿敵、『覇気の勇者』ァ!?」


そう。進軍中の馬車の中には、『飢餓の魔王』を討伐するための『覇気の勇者』黄河南天がいる。他の勇者を差し置いて、彼の存在にだけ過敏に反応したのだ。


せっかく気配を殺して観察するつもりだった彼女だが、初めて遭遇した宿敵の勇者に仰天してしまい、瞬間的に臨戦態勢を取ってしまった。


「やっばァ!!!ビックリして一瞬、気配を解放しちゃったよォーー!これたぶん向こうにも気づかれちゃったよねェーー!」


彼女の予感どおり、互いに戦うことを運命づけられた二人は、彼らだけで先に感応し合うことになった。


「なんや!今のは!?」


ほんの一瞬の気配を黄河南天も感じ取り、馬車の中で独り叫んだ。静まり返っていた勇者たちは驚いて尋ねる。


「え、何?南天さん?」


「急に、どしちゃったノ?」


「何かあったんですか?」


黄河南天は、初めての感覚に動揺した様子で仲間たちに報告した。


「い、今、独特で強烈な気配を感じたんや!なんやこう、グァーー言う感じで」


「いやいや意味わかんないし」


赤城松矢が苦笑するが、黄河南天の顔は真面目だ。


「何言うてるか、わからんやろうけども、とんでもなく妙な感覚なんや!なんちゅうかこう……俺が倒さなあかんヤツに出会うたって感じの!」


その言葉で柳太郎が状況を理解した。


「討伐対象の魔王が近くにいるんですね!ぼくも経験があります!」


「そう!それや!」


「あーーらら。まさか魔王の居城に行く途中で先に出くわすなんてネ。南天ちゃん、持ってるネ!」


灰谷幹斗は、おかしそうに笑いながら槍を持った。黄河南天は、まだ寝続けている黒岩椿を叩き起こす。遠距離の敵と戦う場合、彼の能力が最も頼りになるのだ。


「椿、はよ起きんかい!『飢餓の魔王』がおるんや!」


「え……うーーん……」


勇者5人が戦う姿勢を整えようとしているのを山吹月見も遠方で感じ取った。これには、呑気な彼女もさすがに戦慄した。


「うわっちゃーー!ていうかァ、この気配、全部、勇者くん達だよォーー!5人いっぺんに来るなんてェーー、聞いてない聞いてないィ!いきなりピンチすぎでしょォ!」


彼女はソリ馬車に乗っている仲間たちに叫んだ。


「ごめん!勇者に見つかっちゃったァ!しかも5人もいるのォ!ミンナは引き返して、このことをパーシモンさんに知らせてェ!ワタシは1人で逃げて、勇者を引きつけるからァ!」


「え……しかし魔王様……」


「いいから行きなさい!アナタたちがいても守り切れないのよォ!」


いつになく真剣な顔で命令する『飢餓の魔王』に、信徒たちは驚き、素直にその言に従った。


「で、ではご無事で!」


彼らはソリ馬車を方向転換し、来た道を急いで戻った。シャクヤたちのいる村へ急を知らせるのだ。


それを見届けながら、山吹月見は『聖浄騎士団』の進路に並走するように、距離を取りながら走った。


(このまま行かせるわけにはいかない!せめてミンナが先に村に到着できるように、ギリギリまで近づいて、別方向におびき寄せないとォ!)


決意を固めた山吹月見は、そこであるモノを発見し、拾い上げ、勇者たちが乗る馬車に向かって勢いよく投げた。



一方、馬車の中では黒岩椿が自身のスキルで魔王の情報を伝えている。


「ここから西に1キロ。レベル56。結構、強いよ」


「1キロか。ちと遠いな」


黄河南天が手を出せる距離ではないため、残念そうに言うと、赤城松矢が提案した。


「なら椿、オレと一緒に攻撃しようぜ」


「え、たぶん効かないと思うけど」


「んなもん、やってみないとわからないだろ」


「待って。何か来る」


「「!!!」」


黒岩椿の助言とほぼ時を同じくして、勇者全員が、高速で飛来する何かの気配を察知した。それは、彼らの馬車を貫くような勢いで迫ってくる。


あわや馬車が破壊されると思った瞬間、その直前に出現した砂の壁が、飛来した物体を綺麗に包み込んだ。


バシュッ!!!


「オレちゃん、いるんだから馬車は攻撃させないヨ!」


灰谷幹斗が得意げに言った。

それを赤城松矢が称賛する。


「ナイス、幹斗!」


「んで、何、投げてきたんや?」


「何だろネェーー?」


黄河南天に聞かれたため、灰谷幹斗は砂を操作し、見る必要もないはずの物体を窓から車内に運び入れた。


ところが、その物体を目撃した途端、全員がドン引きして悲鳴を上げた。


「「うげぇっ!!!」」


それは、ウサギが栄養分を吸い尽くされ、真っ黒なミイラ状態になったモノだった。最も衝撃を受けた小学生の柳太郎が顔をヒクヒクさせた。


「な、何ですかこれ!!ウサギ!?」


「ウサギが干乾びちゃってるヨォ!!」


「キモっ!キモっ!!これが魔王の攻撃かよ!!!」


灰谷幹斗も赤城松矢も顔面蒼白であった。



ある意味、一瞬とはいえ、男性勇者5人を震撼させた山吹月見の攻撃は、1人の女性魔王としては大成功と言えるかもしれない。


「ウサギちゃん、ごめんねェーー!そして、ごちそーーさま!!!」


攻撃こそヒットしなかったものの、たまたま見かけたウサギで栄養補給し、相手を刺激することに成功した彼女は、獲物に感謝しつつ、満足そうに馬車と騎士団の動向を見守った。


これで彼女を強敵と見なし、騎士団が方向転換してくれれば御の字だ。


そう思いながら待っていたのだが、しばらく経っても何の音沙汰もないため、次第に焦りはじめた。


「……あれェ?おかしいなァ……攻撃すれば、追いかけてくると思ったんだけどォーー?」


と、独り言をボヤいた直後である。


「ハッ!何か来るッ!」


馬車の方角から、複数の何かが上空より接近してくる気配を感じた。


月明かりに照らされた夜空に、小さな赤い点のようなモノが見えた。いや、点ではない。よく見ると短い線だ。


それは、赤く熱せられた釘であった。

10本の恐るべき凶器が彼女に迫り来る。


「真っ赤に燃えた鉄ゥ!?あんなの食らったら、肌も肉も溶けちゃうよォ!!!」


狙いは正確であり、その場にいては確実にヒットする。

彼女は慌てて後方に走った。


ところが、真っ赤な釘は地面に落ちる前に方向を転換し、重力に逆らって彼女に直進してきた。


「うわっ!!!追いかけて来たァ!ウソでしょォ!?」


馬車から出ることもなく、遠隔攻撃をやり返したのは、黒岩椿と赤城松矢だ。窓から撃ち出した釘を見届けながら、赤城松矢は黒岩椿に語る。


「椿のスキル『天眼てんげん』は、半径約10キロ以内の情報を記号化して脳内で識別できる。その記号をターゲットに指定して撃ち出した物体は、命中するまで自動追尾する絶対必中の攻撃になる――だったよな?」


「うん」


「これにオレの魔法能力【灼熱太陽バーニング・サン】で熱した釘を撃ち出せば、一撃必殺の最強兵器になる。真っ赤になった鉄って、たぶん800度くらいあると思うんだけど、これ食らって耐えられるヤツなんて、まず考えられない。どんなヤツかは知らないけど、あんな攻撃してくる魔王なんだから、死んだって構わないよな」


淡々と説明する彼の言うとおり、二人の能力を掛け合わせると、どこに誰がいても、相手の顔も見ずに殺傷することができる、恐るべき無敵の殺戮兵器となった。しかも、射程距離はおよそ10キロだ。


ただし、それゆえ二人は、この能力の結果が何をもたらすのかを肉眼で確認したことがない。


かつてカラコルム卿が反乱を起こした折、『聖浄騎士団』に従軍し、彼らを初手で撃退したのも、二人のこの能力によるものである。熱した鉄の破片を雨のように騎士団に浴びせたのだ。


自分たちの行いが、いかに残酷で容赦ない結末を相手に与えるのか、残念ながら、二人がそこに思い至ることは一度もなかった。


ちなみに具体的な撃ち出し方法であるが、赤城松矢が手のひらに乗せた釘を赤くなるまで熱し、その釘を黒岩椿がハンマーで勢いよく叩き出すのだ。勇者の腕力で射出された釘は、時速300キロを超えている。



その凶悪すぎる攻撃から、必死に逃げ走る山吹月見であるが、レベル56の全力疾走でも振り切れるものではない。追尾する釘が彼女に到達するのは時間の問題だ。


ジュワァァッ!!!


釘が通った周辺では、雪が水になっている。

それを見た山吹月見はギョッとした。


「イヤァァァッ!そばを通っただけで雪が解けてるゥ!!!」


そんな彼女の背中に、ついに最初の1本が突き刺さった。


ドスッ!!

 ジュアァ!!!


彼女が羽織っている漆黒のローブに微細な穴が開き、次いで焼けた音と焦げたニオイが辺りに散乱した。


「ア゛ッ!!!」


彼女が苦悶の声を上げる。

だが、その暇もない程の速度で、残る9本の釘が、一斉に彼女に突き立てられた。


ドスドスドスドスドスッ!!!

 ドジュゥゥゥアァァァァッッ!!!!


「アッアアァァァァーーッ!!!!」


雪の丘の上で、山吹月見の悲鳴が轟いた。


距離が離れているため、その声を聞くことはできないが、黒岩椿の表情が変化したことから、黄河南天は攻撃が届いたと思って彼に尋ねる。


「やったか?」


「南天さん、それフラグ!」


それを赤城松矢が苦笑しながらツッコんだ。



まさに彼が指摘したとおり、それは攻撃が通用していないことへのフラグであった。山吹月見は、満足そうに笑いながら起き上がった。


「ウフ……ウフフフフフ…………アアァァァーーごちそうーーさま!!!」


ポトポトポト……


彼女の背中に突き刺さったはずの釘が、熱も冷めて元の色に戻り、雪の上に落ちる。焼け焦げたのはローブだけであり、彼女の肉体にはダメージが一切なかった。


「おいしかったァーー!なんて高密度のエネルギーなのォ!!!ワタシ、これ大好きかもォ!!!」


嬉しそうに叫びながら、彼女は羽織っている漆黒のローブを翻した。その下は、なんと黒ビキニの水着であった。寒さをものともしない彼女は、雪の中でもこの格好なのである。


「ワタシはこの肌に触れたモノから、運動エネルギーも熱エネルギーも、ぜーーんぶ、吸収できちゃうんだよォ!それが魔法で生み出されたモノだったとしてもォ、関係ないんだからねェーー!だから、ワタシ、薄着の方が強いんだァ!サァ、サァサァ!もっといっぱいィ!いっぱい撃って来てェーー!!!」


大喜びの彼女は、水着にローブを羽織った姿で、両手を広げて待ち構えた。


「あれェ……?また無反応ォ……?」


しかし、再び静まり返った空気に彼女はガッカリした。



既に馬車の中では、黒岩椿が愚痴りながら分析結果を述べているのだ。それに赤城松矢が反応しているところである。


「ほらやっぱりダメだ。この魔王、熱エネルギーを吸収するんだよ。今ので逆にスタミナが上がった」


「なんだそりゃ!全属性吸収みたいな感じか?」


「うん」


「チート過ぎんだろ!!!」


「物理も魔法も効かないなんて、どうやって倒せばいいんですかね?」


柳太郎も『飢餓の魔王』の能力に困惑している。

すると、黄河南天が大剣を背負って立ち上がった。


「しゃあないな。俺、降りるわ」


「「え!?」」


驚く4人に彼は告げる。


「俺のマナ使うた攻撃しか通用せんてことやろ。なら、直接ブチかますだけや」


それを赤城松矢が止めようとする。


「いや、でも南天さん、ここで降りたら……」


「せっかく『飢餓の魔王』に会えたんや。俺もそろそろ地球に帰りたい思てたとこやし、ちょうどええ。ここで逃がして後悔しとうないわ」


黄河南天の決意を聞くと、誰もそれ以上、制止することはできなかった。全員が納得した顔をしたところで、彼はリーダーの少年勇者に微笑した。


「柳太郎、最後まで付き合えんで、すまんな」


「いえ、もし取り逃がしてしまったら、ぼくたちを追いかけて来てください」


「もちろんや」


柳太郎に頷いた彼は、走行中の馬車の扉を開け、身を乗り出して黒岩椿に注文した。


「っちゅうわけで、椿ぃ、俺を魔王んトコまで、吹っ飛ばしてくれんか?」


「……え」


「頼むわ。俺のケツ、バーーン叩いてくれ」


「いや……人でやったことないけど……」


「ええからホンマ、はよ、やってや!」


「……どうなっても知らないからな!」


黒岩椿は戸惑いながらも彼の尻を激しく蹴った。それと同時に黄河南天はジャンプする。


ドンッ!!!


「ぐおっ!!!いだぁっ!!!」


激痛の走った尻を押さえながら、黄河南天は遥か上空に跳躍していった。



そして、その接近を宿敵である彼女もすぐに察知する。


「えっ!何あれェ!?まさかまさか!?」


山吹月見は、目を凝らさずとも気づくことができた。


「ひっどォーーい!『覇気の勇者』が降ってきたァ!」


慌てた彼女は、一目散で逃げ出した。


しかし、その頭上から、『天眼てんげん』によって自動追尾してきた黄河南天が大剣を振り下ろしてくる。


「俺の『武装功ぶそうこう』は、オスマンサスの使うてるパチモンとちゃうで!大剣にマナを纏わせたら、10倍まで刃を伸ばせるんやからな!!!」


「あ、アレ、ダメなヤツだ!ワタシが吸収できないヤツだァ!」


本能的に危機を感じ取る山吹月見。彼女は物理的なエネルギーを何でも吸収して自身のエネルギーとマナに変換できる。だが、その代わり、マナそのものは直接吸収することができなかった。


彼女は必死の抵抗で横に跳び、マナによる斬撃を避ける。

ギリギリもギリギリ。

漆黒のローブの一部を斬り落とされながら、なんとか彼女は回避した。


ズッバァァァン!!!


垂直に叩きつけられた巨大な斬撃が、黄河南天の前方15メートルの大地を雪ごと掘るように抉ってしまう。


「ギャアァァァッ!!!地面が割れたァ!!!」


あまりの威力に山吹月見は、絶叫しながら逃走した。

間髪入れず、それを追撃する黄河南天。

ところが、不慣れな行動をした結果、思いも寄らない失敗を招いてしまった。


「あかん!あかん!バランス崩してハズした上に雪ん中に埋もれてもうた!アホかいな俺!!!」


見事にスッポリと雪にハマり、もがきながら脱出を試みる。その間、少しだけ彼の心に迷いが生じた。


「ところで……今の魔王、女に見えたんやけど、気のせいか?……まぁ、ええわ。あとで考えよ」


彼がジタバタしているのを幸いと、山吹月見は全力で逃げる。無敵の能力を持った彼女でも『覇気の勇者』を前にしては相性が最悪だ。


そして彼女は、自分が引きつけたかった『聖浄騎士団』の行方を気にした。その方を見ると、彼らが全く向きも変えずに進軍していくのを目撃し、絶望した。


「えぇ!?ウソォ!!!騎士団はそのまま直行しちゃうのォ!?ワタシ、何のためにィ!!!」


やがて、埋もれた雪から顔を出した黄河南天が、遠方に走り去っている山吹月見に向けて吠えた。


「ぶはぁっ!逃がさへんで!『飢餓の魔王』!!」


「イヤァァァーーン!!こうなったら、彼だけでも引きつけないとォーー!ワタシ犬死だよォーー!!!」


山吹月見は泣きながら必死に走った。

  • Twitterで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る