独り言
@ayumi78
第4話
友達がいない分を穴埋めをするかのように、私は本に没頭した。とはいえ書店で買おうとすると、あからさまに嫌な顔をされてしまうので、もっぱら通販だった。そちらの方が私に対する態度が幾分かまし、という理由だけではない。書店にはない本、電子書籍、新刊の予約。ことごとく可能だからだ。
現実には夢なんかなかった。学校では虐められるか遠巻きにされるかで、話せる人間などいなかった。教師ですら私に怯えていた。もし私に何かあれば、両親に殺される。そんなふうに考えていたのだろう、実際そう言われもした。現実にはそんな事、ある訳はないのに。
部屋の本棚は、ありとあらゆるジャンルの本で埋め尽くされていた。ただ、それでも空虚な心を埋めるには足りなかった。ベッドに寝転び天井を見上げる。そして諦め混じりの溜息をつく。そうしてまた一日が暮れていった。
独り言 @ayumi78
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