第54話:○○したつもり

 先日、保育園の送迎バスでおこってしまった死亡事件。

 園児が送迎バスの中に残っている状態のまま施錠し、帰宅のタイミングで初めて園児の人数が合わない事に気が付き、捜索したら別の送迎バスの車内で亡くなっていた…。

 ざっくりとした概要はこんな感じらしいのですが、最初にこのニュースの見出しを読んだ時、送迎バスから下車しわすれてしまったタイミングは帰宅(夕方)だと思っていました。

 なぜなら、朝の保育園に行くタイミングなら『その後に何度も点呼するタイミングがある』と思っていたからです。

 きっと、このニュースを初めて知った人の中には、同じような事を感じた方はいらっしゃるんじゃないでしょうか。


 このエッセイを書いている時点では、保育園側から『確認不足』という説明がされているらしいですね。

『確認不足』というたった一言ではあまりにも不十分ではありますが…。

 私には子供はいませんし、保育園関係者でもないのでこの件に関してとやかく言う権利はないと思っています。

 ただ、あまりにも驚いたので書くことにしました。


 私は保育園ではなく幼稚園に通っていました。

 その幼稚園では、送迎バスはなくて保護者が各々車や自転車等を使用して送り迎えをしていました。

 なので、幼稚園や保育園での送迎バスがどんな感じなのかはわかりません。

 でも、先生と保護者の連絡帳みたいなのはあった気がするんですよ。

 出欠確認するタイミングって、ほんとに何回もあったと思うんですよね。

 朝、クラスの全員で何かするタイミングとか、お昼ご飯とかお昼寝とか…。

 そう。

 報道されている内容では、『休みだと思っていた』と先生は言っているみたいですね。

 送迎を担当した園長先生に『今日○○君はお休みですか?』と確認することはできたかな…。


 今回の事件で、『命をあずかる職業の重要さ』を改めて考えさせられたわけですが、確認することなく予想だけで行動してしまう…というのは誰にだって経験ある事だと思うんですよ。

 私も、仕事をする時に相手に確認をせずに『前回こうだったから』とかの予測だけで行動してしまうことがあります。

 そういう行動の積み重ねが、習慣になってしまい今回のような事件になってしまうのかもしれません。

『バスから降ろしたと思っていた』『休みだと思っていた』

 こういう『したつもり』には、私も気を付けていきたいなって思います。

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