第8話 誘惑? 私が?
私は今日は家の中、窓から外の通行人を眺めてはボーイズラブとガールズラブを妄想している。日々、妄想するのは楽しい。あら、エリック王子とオースティン王子だわ。わざわざ私のところに来なくてもいいのにね。けれども、王子同士のイチャイチャが見れるのはすごく楽しい。王子同士のボーイズラブ、うへへ♡
あれ? 王国の令嬢だろうか? 令嬢二人も家の中に。そして私を睨み付ける。うわ、こわっ。今日はなんの用かしら? すると、令嬢のひとりが私にこう言う。
「あんた? エリック王子とオースティン王子を誘惑しているの? やめてちょうだい?」令嬢二人が冷たい笑みを浮かべている。
「誘惑? 私が?」私にはなんのことかわからない。
「ふん、あんたは追放された身です。とぼけないで?」令嬢がそう言った。
私の頭の中には理解できないこの状況を理解するので精いっぱい。うーん? なんのことだろう? あ、つまりこういうことか。この令嬢二人も王子同士のボーイズラブを応援しているってことね? あらあら♡ 仲間ってことね? なるほど。
続く
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