2022年
蝶々結び
貴方が結んだ蝶々結びはすぐに解けてしまう、そのたび私は殺された蝶の気分になるのでした。何事もないように笑うその腑抜けた顔への苛立ちを悟られぬよう、不器用ね、と微笑んだ。いつか私も、貴方の靴先で解ける蝶になるのでしょう。繋がれない手が宙を泳ぐ。それでもまだ、貴方の蜜に毒されたまま。
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