第463話 2022年4月23日 名前はわからん

 今朝は高曇りという感じ。

 朝食後徘徊に出る。明日明後日と急用ができてちょっと遠出しなければいけない。体操はできないと思うので今日のうちにある程度身体を動かしておこうと思ったので、いつもの公園をうろうろしつつ時折体操をしていたら2時間半もかかってしまった。疲れてしまった。

 どうも加減がわからない。還暦過ぎてちょうどよい感じで何かするということができない。自分をコントロールできないんじゃ困るんだけど。もしかすると老化で自分の身体の感覚がわからなくなっているのかも?

 老化と言えば昨日の病院での光景。

 待合室の窓口に、70歳後半に見える爺さんが前かがみになってゆっくろゆっくり歩み寄って女性の職員に言った。

 「あの先生はいるかい?前ちょっと病気で休んでたけど」

 「先生の名前は何ですか?」

 「名前は忘れた。わからん。金曜日の先生だ」

 「金曜日の午前中は田中先生ですけど」

 「田中?田中だったけなあ。違うような気もするなあ。男の先生かい?」

 「いえ、女の先生です」

 「じゃあ違う。男だから」

 「金曜日の午後は男の先生です。小川先生です」

 「小川?小川だったっけなあ。その人病気になった?」

 「最近病気はされてないと思いますけど」

 「じゃあ違う。病気になったんだよ。それで電話くれたんだよ。名前何て言ったっけなあ」

 女性職員も困っている。爺さんはうーんうーんと唸っている。ややあって

 「先生の名前がわからなくなっちゃたんだなあ。もう駄目だなあ」

そうつぶやくと、帰りますと言って前かがみになってゆっくりゆっくり待合室を出て行った。

 考えてみればあの爺さんが患者で通院していたのなら診察券とかあるいは名前で検索すれば診療の履歴は調べられるはずだけど、本人が医師の名前を忘れているというのはおかしい何か別の目的があると困るということで調べなかったのかな?

 それはそれとして私も物忘れが年々ひどくなる。人の名前が出てこない。顔や声は思い出すんだけれど名前が出てこないというのはしょっちゅうだ。その度に「老化」という文字が突きつけられているように感じる。

 あの爺さんの姿は他人事じゃない。明日は我が身。まさにそのとおり。いやはや。

 今朝の体重72.2㎏(前日比0.7㎏減)、体脂肪28.8%(前日比1.2増)。体脂肪はなんか変だけど体重は少し減少傾向かな?まだ油断できないけど。明日明後日の2日間は運動不足になりそうなので食べ過ぎないように気をつけよう。

 血圧117、83。やっと上が120を切った。下はまだ80を超えているけど。まだまだ高め(特に下が)なので運動を続けよう。

 左半身の重怠さは歩きはじめ、体操のはじめにやや強く感じるけど、身体を動かしていくうちに少しづつ薄らいでいく。やはり意識的に動かすことが必要なようだ。

  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る