伊勢旅行(その4/7)
神は与えもすれば、奪いもする。
赤子のように信頼していて
いいのだろうか。
いろいろ考えつつ、礼拝は終わりました。
12時頃、ファミレスで待ち合せする予定だった妹が
教会にやって来ました。
いまから義弟と甥をつれて、わたしと夫と共に
ファミレスで食事をするってことになっています。
午前中に、彼女の家の墓を掃除したんだとか。
そのとき、N先生が、
「どうだろう、ごいっしょしてもいいかな?」
と申し出てくださいました。
正直に言うなら、第三者がいなかったら
わたし、妹にどう当たったらいいか
わからなかったと思う。
たぶん、キレまくったんじゃないかな。
自分でも、そう自覚していたので、
先生の申し出はとてもありがたかった。
お願いします、ということになり、
先生の車に乗せてもらいました。
妹は、彼女の夫の車で来ています。
ファミレスでは、3密を避けるという意味合いで、
夫と甥と義弟と妹が4人がけテーブルへ。
わたしと先生が、4人がけテーブルを占領しました。
ごちそう食べながら、先生と
ふたりでいろいろ盛り上がってました。
……なんか、わたし、甘えっぱなしだなぁ。
先生は、もう70を超えています。
小さい頃からよく知っている人です。
そんな先生に向かって、
わたしは、夫とのなれそめ話をはじめました。
「わたし、名古屋の短大に通ってましたが
寮だったんで、教会から遠ざかっちゃったんです」
まず、そうはじめました。
「それで、短大を卒業したとき、仕事がしたかったんですが
学校の成績が悪くて雇ってくれるところがなくて。
なら、技術を身につけようと思ったんです」
「当時、朝日新聞が大阪に
コンピュータ専門学校を作るって新聞広告を出していて、
父に、行きたいって言ったんです。で、学校に行ったら、その年、
奈良公園の遠足でうちのクラスを点呼していた先生が、『おかしい。脱走者がいない。代わりにひとり多い』って」
「それでわたしが、『ひとり多い?
まるで座敷わらしや!」
って言ったら、彼ったら『古いッ』って、
失礼なこというんです。
しかもその直後、『オレのカノジョになれへんか?』
って大阪のノリ。
それまで短大でひとりの彼氏もできてなかったから、
いいかな、と思ったのがきっかけなんです」
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