3話 ¥まみれの演説

「私、ポセイドンが選ばれるとき!日本は新しき神の国になる!」

熱狂的なファンの前で、登り龍学園 祭の優勝者演説が、開始される。

1人目は、筋肉質な肉体が大評判の、3年生 ポセイドン。


「私は王になる!そして、君たちを夢の国へ、連れて行ってあげよう!」

女性の声援が一層激しくなる。これにより、獲得票が20000となった。


―次は2年生、獅子唐 歴馬


会場の体育館のステージに、和室と庭が現れる。

そして、そこで茶を煎れる歴馬。和服姿。


丸いテーブルに向かい座って、


(コトリ)

お茶を置く。


「さ、一緒に飲もうか?」

微笑む。


「きゃー!」

大騒ぎの女性たち。

19000票で2位に付けた。


ポセイドン「ち!なまいきな!2年生のくせに!私についてきたら神になれる!」

負けじと突き放す、22000票。


獅子唐「勝つとか、負けるとか、そんなことどうでもいい、俺に付いてくれば」

負けじと21000票。


途中経過


1位 25000票 ポセイドン 

2位 24000票 獅子唐 歴馬

3位 10200票 桜ヶ丘 由示亜


となった。


ーーーーウラ


「ははは!大盛り上がりだ!おかげで、課金勢が大勢増えたわ!」

学園長の楽田 落らくだ らく


1票(ワンクリック)は1000円。つまり、3人で¥50,000,000以上の収入が学園に入る。総額は計り知れない。上級国民に成りたがる女性心理を利用したもの。


「笑いが止まらん!ははは!」


ーーーー


会場。対談で直接対決。


「私はポセイドン!獅子唐 歴馬!この美しい肉体を見ろ!神に勝てると思うのか!愚か者!」


「肉体って、はあ・・そんなので国をどうこうできると本気で思ってる?」


「なに!? 2年生のくせに!生意気だぞ!」


「関係ないでしょ?大事なのはここだから」


2人の舌戦。それを見るギャラリーと、伴って増えていく票。金。


ポセイドン  23000

獅子唐 歴馬 23000

桜ヶ丘 由示亜 10200


となった。

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