038 グレイフライアーズ墓地
翌日、準備をしてリビングに集合した。
「それじゃあ、アンデッドダンジョンに向けてしゅっぱーつ!」
「「おー!」」
アンデッドダンジョンに向けて出発した。
王都から南西に進むとアンデッドダンジョンがあるらしい。王都周辺は草原が広がっている。
草原を半日歩き続けると、荒れ地になり荒地狼や猛毒サソリなどの厄介な魔物が現れるようになった。
「あ!また荒地狼だ!」
荒地狼は群れで襲ってくる。今回の群れは20匹ほどだ。食料が乏しいせいかフォレストウルフよりも凶暴で貪欲だ。
「僕が突っ込むからシャルとアルエは1匹ずつ仕留めてね」
「「了解!」」
群れの中心まで飛び込みスキルを使用する。
「【
「【ウィンドカッター】!」
アルエは両腕を剣に変化させて荒地狼を斬り裂いていく。ものの数分で荒地狼を蹴散らすことが出来た。
「アンデッドダンジョンに行くだけでも厳しい道のりなんだね」
「そうですよぉ〜ここを通る冒険者はほとんど居ません」
ロザリーさんが教えてくれる。
「それはもっと早く知りたかったですよ!?」
その後も凶悪な魔物に襲われながら進んだ。
更に2日ほど進むとフティア王国最大の遺跡、グレイフライアーズ墓地が広がっている。
グレイフライアーズ墓地にはアンデッド系の魔物が多数徘徊しており、例え冒険者であっても通常は避けて通る場所である。
ロキ達はその墓地を真っ直ぐに突っ切るつもりだ。何故ならよく知らないからである。
「なんだか暗い雰囲気の場所だね」
「墓石っぽいのがあるから、墓地なのかなぁ?」
「ここはグレイフライアーズ墓地って場所よ〜。アンデッドが出るから気をつけてね〜」
ロザリーさんは優しい笑顔で怖い事を言う。
「やだなぁ、ロザリーさん。アンデッドがこんな昼間にホイホイ現れる訳がないじゃないですか」
すると、墓石の影からぞろぞろとスケルトンが現れた。アンデッドと言えばゾンビやグールだが、ここにはスケルトンしかいない。
「月日が経ち過ぎて、骨になったようだな」
「さすがサラ……って、そんな場合じゃないでしょ!スケルトン来てる!」
スケルトンの群れはカタカタと音を鳴らしながらこちらに歩いてくる。
「ここは〜私がやりますね〜ホーリーライト〜」
ロザリーさんの聖属性魔法でスケルトンはただの骨に還る。
「さ、さすがロザリーさん」
スケルトンの群れは一掃された。
だが、次の群れが集まってくる。広大な墓地を見回すと、どんどんスケルトンが集まってきているのが分かった。
「スケルトンが集まってきてるよ!ロザリーさんの魔力も温存しつつ、各個撃破!」
無限とも思える数のスケルトンを倒しつつ1日中不眠不休で進んだ。
1日中戦ったおかげで結果的に墓地を抜けることは出来たが、アルエ以外は皆疲労困憊となっていた。
「ワタシが見張りをしますので、皆さんは休んでください」
「ありがとう、お願いするよ」
アルエには悪いと思いつつも、本人が譲らないので最近は素直にお願いするようにしている。
「おやすみー」
「おやすみなさい〜」
「おやす……zzZ」
シャルは寝るの早すぎ!と思った次の瞬間には自分も寝オチしたのだった。
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