第18話 後悔後先に立たず。でも、、、

城君が去った後はもぬけの殻状態だった。ミステリー小説の文章を目で追ってはいるものの、頭の中では城君のことでいっぱいである。「あのときもっと話せばよかった」「城之内君ではないですか?」

あーーーーーーー!!!!

なんて私はバカなんだ。一生に一度しかないラッキーチャンスーを逃してしまった。


全く小説の内容なんて頭に入らなくなり、いそいそとアパートに帰った。

アパートに戻ってからも「もっとこうしていれば」などど沢山の後悔が押し寄せてきた。

なんで隣にいることにずっと気が付かなかったんだろう。ミステリー小説のバカ!

あー、今日は可愛いネイルしてなかった。

メイクも完璧じゃなかった。

白髪染めリタッチは明後日予定だから、白髪もかなり目立っていたはず。

あられもない姿を城君の第一印象にしてしまった。

辛い。

せめて、ばっちり決まっている時に会いたかったよ、、、。


夜ごはんもなかなか喉に通らず、ベッドに入ってもなかなか寝付けず、私の城君との初対面の日は過ぎていった。

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