同610.5話 学園・情報発信端末・誰でもチャット掲示板50




577、名無しの支援3年生

 とうとう、マスを出るぞ。

 どう出る。

 !! 〈1組〉も〈8組〉も攻めの姿勢だ!!


578、名無しの神官2年生

 マジか!

〈1組〉と正面からぶつかるとか本気か〈8組〉!?

 それとも何か策があるのか!?


579、名無しの剣士2年生

 まずは遠距離攻撃の撃ち合いから始まったっす!


580、名無しの魔法使い2年生

 セオリーなのだわ。

 さすがにこれで退場者は出ないようだけど、やっぱりあの〈操盾そうじゅん〉の自在盾が強いわね。


581、名無しの冒険者2年生

 あ! ポン、ポン来たこれ!


582、名無しの商人1年生

 狸盾ちゃーん! 歌姫ちゃーんがんばれー!!


583、名無しの神官2年生

 あんな心踊る歌を自分のために歌ってくれるなんて、

 ちょっと羨ましいぞ〈8組〉。


584、名無しの剣士2年生

〈8組〉が押され始めたっす!


585、名無しの支援3年生

 いや違う。

 あれはわざと後退しているのだ。

 マスを超えたことで相手の攻撃が減退されるぞ!


586、名無しの神官2年生

 王女様の支援回復がヤバイ!

 やっぱり〈白の玉座〉強すぎるだろ!?


587、名無しの冒険者2年生

〈1組〉が止まらない!

 そのまま突撃する気だぞ!

〈8組〉は、――左右に展開していく!

 それだと〈8組〉リーダーが手薄になるだろ!


588、名無しの支援3年生

 いや、〈8組〉リーダーの側にはあの〈幻盾〉がいる!

 受け止める気だぞ!

 これは、左右から囲いに行った!

 包囲戦だ!


589、名無しの神官2年生

〈8組〉リーダーの周りをえて手薄にして誘ったのか!?


590、名無しの剣士2年生

 ああ! 〈1組〉が囲まれて大きな被害が!

 ……出てないっす?


591、名無しの冒険者2年生

〈1組〉受け止めたーー!?

 包囲されてもまったく綻ばないーー!?


592、名無しの調査3年生

 いえ待って、あの光は、ユニークスキルよ!


593、名無しの剣士2年生

 ゆ、ユニークスキルを包囲して撃ちまくりっすか!?

 ああ! 〈1組〉もユニークスキルを撃ち返していくっす!?


594、名無しの神官2年生

 ぎゃあ!? あの中絶対居たくねぇ!?

 四方八方にユニークスキルが飛び交って、ああ! 人が吹っ飛んだ!


595、名無しの冒険者2年生

 わわわ!? マジか、すっげぇ!?

 小さな賢者の大魔法攻撃を勇者が叩き落としたぞ!?

 むちゃくちゃかっこいいんだけど!?


596、名無しの錬金2年生

 何あれ! 勇者君の輝きが留まるところを知らないわ!


597、名無しの女兵1年生

 勇者君ーーー!!


598、名無しの商人1年生

 きゃーー!! 〈エデン〉のみんな頑張って!

 勇者君素敵ーー!!


599、名無しの支援3年生

 包囲網が崩れる!

 退場の転移陣多数確認!!

〈1組〉にも退場者が多いぞ!


600、名無しの神官2年生

 ああ!! 〈エデン〉の女忍者が退場した!?


601、名無しの女兵1年生

 仲良し三人娘で有名な魔装娘も2人が消えたわ!


602、名無しの冒険者2年生

 いや、それよりも〈8組〉の被害がやべぇ!?

 小さな賢者の奮闘むなしく今の時点で5人が退場してるぞ!


603、名無しの神官2年生

 小さな賢者が指差して狙いを定めた。

 あれは賢兎!?

 ああ!? 賢兎がやられた!?


604、名無しの魔法使い2年生

 気のせいかしら? なんだか恨みが篭っていたように見えたのだわ。


605、名無しの冒険者2年生

 気のせいだろ。多分ヒーラーを先に屠ったんだ。


606、名無しの神官2年生

 ってああ!?

 別働隊だ! 伏兵がいたぞ!

 王女殿下に向かって、――ああ!? メイドに撃ち抜かれた!?


607、名無しの王女親衛隊過激派

 この不届き者めーー!! 王女殿下に手を出そうなんて不敬である!!

 我が同胞よ、すぐに処罰するのだ!!

 いや、我らがすぐに向かわんと――、


608、名無しの王女親衛隊その3

 はいはいはい。過激派は邪魔しないでねー。

 今すっごくいいところだから。

 ここで大人しく見ていましょうね。


609、名無しの王女親衛隊その5

 安心してください。過激派は我々が指一本手を出させませんので。


610、名無しの神官2年生

 お、おう。

 ちゃんと押さえててくれよ。出来れば平時の時も頼む。


611、名無しの錬金2年生

 そうよ。

 あの人たちの取調べと言う名の圧力、すごく怖いんだからね!


612、名無しの剣士2年生

 ああ! 槍戦姫さんが敵を蹴散らして王女様の救出に向かったっす!


613、名無しの冒険者2年生

 さ、さすが王女様の護衛、槍戦姫。

 なんだ今の、全然見えなかったんだけど。


614、名無しの調査3年生

 ユニークスキルを使ったのね。でもその後に使ったスキルが多すぎて特定は難しいわ。

 あ、王女様を狙っていた人たち、宙を舞ったわね。


615、名無しの冒険者2年生

 南無。


616、名無しの剣士2年生

 こ、これが本気を出した上級職っすか!?

 むちゃくちゃ強すぎて強敵だったはずの2人が瞬殺だったっす!


617、名無しの魔法使い2年生

 そろそろ決着が付くみたい。

 というかお互い〈エデン〉メンバーしか残っていないのだわ。


618、名無しの神官2年生

 やっべぇ。やっべぇよ。

〈エデン〉が1年生最強ってこれで証明されたようなもんじゃねぇか!!

 なんだこりゃあ!?


619、名無しの剣士2年生

 あの、1人筋肉さんも混じってますっすが?


620、名無しの調査3年生

 見なかったことにされているわね。

 もう完全に見せ筋ポーズを決めてるし。


621、名無しの神官2年生

 なぜか会場に目線送って歯を輝かせながら筋肉を膨らませているからな。

 なんだかアレだけ別世界の存在のようだ。

 おかげでみんな意図的にこっそり目を逸らしてらぁ。


622、名無しの支援3年生

 ある意味これは〈エデン〉大戦だな。

 注目度が大きすぎるぞ。

 む、〈幻盾げんじゅん〉が動いた!


623、名無しの商人1年生

 狸盾ちゃんが前に出たわ!

 あ、歌姫ちゃんも!


624、名無しの冒険者2年生

 ぶつかった!

 勇者のところにも〈雷閃らいせん〉が行ったぞ!!


625、名無しの錬金2年生

 きゃあ!

 勇者君が状態異常に!?

 なんてことしてくれるの!


626、名無しの調査3年生

 大丈夫、すぐ回復して迎撃したわ。

 それに小さな賢者のところには〈微笑みの執事〉が行ったみたい。

 抑えたわ。


627、名無しの剣士2年生

 剣と剣のぶつかり合いっす!

 でも速すぎるっすよ!?

 あれ、〈雷閃〉さんがまともに食らったように見えたっすが、怯んでないっす!


628、名無しの支援3年生

 あれは、まさかノックバック耐性か!?

 強力なスキルだぞ!? 下級職でそれを持っているのは【ヒーロー】職が多いと聞くが。


629、名無しの調査3年生

 調査によれば〈雷閃〉の職業ジョブは【花形彦】、そのスキルはあまり明らかになっていないけれど。

 あれは、バトルヒーリングスキル? 加えてノックバック耐性まで持つなんて、とんでもなく強力な職業ジョブよ。


630、名無しの神官2年生

 隣の研究員さんの血走った目と光速で動くペンが怖すぎてやべぇ!

 調査先輩が疑問を呟くたびに研究員さんがどんどんやばくなっていく!


631、名無しの剣士2年生

 ああ! 決着っす!

 勇者さんの速すぎる剣の応酬がバトルヒーリングを超えたっす!!


632、名無しの商人1年生

 きゃーー!!

 二人ともかっこよかった!


633、名無しの女兵1年生

 あれは勇者ファンが増えるわ!


634、名無しの調査3年生

 むしろ現在進行形で増え続けてるわね。


635、名無しの商人1年生

 ってああ!?

 狸盾ちゃんと歌姫ちゃんがやられちゃった!?


636、名無しの神官2年生

 勇者のバトルに夢中になりすぎてしまった!

 いつの間にか筋肉まで寝ている!?


637、名無しの剣士2年生

 1年生最強の筋肉がいつの間にか落ちてるっす!?


638、名無しの冒険者2年生

 歌姫の仕業だ! 俺、ちゃんと見てた!


639、名無しの錬金2年生

 あと小さな賢者、ただ1人!


640、名無しの魔法使い2年生

 ! 強力な魔法攻撃のぶつかり合いなのだわ!


641、名無しの神官2年生

 相殺!?


642、名無しの調査3年生

 聖属性の『ホーリーブレイク』ね。

 小さな賢者君は何とか勇者君の足を止めようとしているわね。


643、名無しの神官2年生

 足止め狙いか!

 ということは足を止めた瞬間デカイのを撃ってくるきだな!


644、名無しの冒険者2年生

 なるほど、ユニークスキルをぶっ放すつもりなのか!

 もうクールタイムも明けているはずだしな!


645、名無しの支援3年生

 いや待て、ここで勇者氏が先ほどと同じ攻撃!!

 そうか!


646、名無しの冒険者2年生

 ああ! ユニークスキルが、いやユニークスキルを掻い潜ったーー!!


647、名無しの神官2年生

 何であれ当たってねぇの!?

 アレで避けてんの!?


648、名無しの調査3年生

 ギリギリ回避しているみたい。

 すごいわ、攻撃の有効範囲がどこまでなのか勇者君は全て熟知しているのよ。


649、名無しの女兵1年生

 ああ、賢者さんがダウンした!


650、名無しの錬金2年生

 最後は勇者君のユニークスキル!!


651、名無しの剣士2年生

 決まったーー! 超決まったっすーーー!!


652、名無しの神官2年生

 わーー! 試合終了だーー!


653、名無しの冒険者2年生

 やべぇーーーーーー!!


654、名無しの女兵1年生

 すっごくかっこよかったーー!!


655、名無しの商人1年生

 きゃー!! みんなお疲れ様ーー!!


656、名無しの神官2年生

 会場中が熱狂に包まれてる!

 それだけすげぇ試合だったってことだな!


657、名無しの冒険者2年生

 いや最後のあれなんだったんだ!?

 あれって避けられるもんなの!?

 むっちゃ鳥肌ものなんだけど!?


658、名無しの支援3年生

 あれはただ避けたのではない。


659、名無しの神官2年生

 おお! 支援先輩の解説だ!


660、名無しの冒険者2年生

 解説頼んます!!


661、名無しの支援3年生

 うむ。

 勇者氏はおそらく、賢者氏のユニークスキルの有効範囲を最初から熟知していたのだろう。そうして強力な魔法攻撃を先に撃ち、相手にユニークスキルを出さざるをえない状況にしたのだ。

 あのタイミングでは賢者はユニークスキルで反撃することしか出来なかったはず。

 来ると分かっていれば避けることも可能、そうやってタイミングを自分で調整した勇者氏は『ソニック』系でギリギリ有効範囲外から回りこみ、賢者に致命的な一撃を与えたのだろう。


662、名無しの冒険者2年生

 はへ?


663、名無しの剣士2年生

 つまりそれって、全部計算ずくってやつっすか!?


664、名無しの支援3年生

 うむ、最初の魔法攻撃から全て計算ずくだった可能性が高い。


665、名無しの神官2年生

 おいおい小さな賢者も大概だったが、勇者マジとんでもないな!


666、名無しの調査3年生

 はいはい、その辺で考察も終わり。

〈戦闘課1年生〉は一足先にブロック別表彰式をやることにしたみたいよ。

 今通知が流れたわ。


667、名無しの支援3年生

 む! あと10分後か。なんと迅速な。

 1年生ブロック別の表彰式か、個別の授賞式は明日、予定通りのスケジュールで行なわれると書いてあるな。

 

668、名無しの神官2年生

 おおお!! 〈五つ山隔て山〉フィールドが平地に戻っていく!

 これでクラス対抗戦も終わりか。

 とりあえず一言、

 1年生よ。お疲れ様でした!




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