第474話 幽霊船での肝試しも終えて、海回もお疲れ様。
「さて、結果発表だ!」
デデン!
雰囲気を重視して未だ幽霊船を前にした砂浜で俺は発表した。
肝試し改め、〈夜のモンスターハント〉の成果の発表である。
すでに制限時間も過ぎたが、みんな何事も無く幽霊船から帰還している。
この暗闇で初の幽霊船探索でも迷わずに全員帰還とかさすがは〈エデン〉メンバーだ。
砂浜では各チームが集合しており、それぞれで幽霊船の中がどうだったか感想を言い合っていたが、俺の発表に全員が注目する。
「まずは大型モンスターの討伐チームから発表するぞ!」
大型モンスターとは先ほどの〈幽霊船長〉みたいな普通のモンスターとは違うちょっと強いモンスターのことである。なお、ボスのことではない。ソロでも倒せるしな。
一応この企画は〈夜のモンスターハント〉なのでどんなモンスターをハントしたのかを発表し、得点を付けることにしていた。
「ここにいた大型モンスターは3種類。〈お化けマンタ〉、〈ウラメシーヤ〉、そして〈幽霊船長〉だな。その内1種類でも遭遇し、これを撃破したチームだが、Aチーム! Bチーム! DチームそしてGチームがこれを撃破した!」
ドンドンパフパフ。
俺の発表と共に各チームがドロップアイテムを掲げる。
ラナ、パメラ、ノエル、カイリがいたAチームとカルアたちのDチームは〈
続いてBチーム、エステル、ミサト、ラクリッテ、マリアは〈動物ゾンビ〉系の大型モンスター〈お化けマンタ〉を撃破し、〈ヌシマンタの大軟骨〉という素材アイテムをゲットしていた。〈錬金〉や〈調合〉などに使えるのでハンナ行きだな。
そして俺たちが倒した〈幽霊船長〉だが、〈航海日記〉という素材アイテムをドロップしている。これを加工すると〈幽霊船〉の位置が分かる〈幽霊船の地図〉というアイテムになる。実は隠されている〈幽霊船〉や、漂流して行方不明になった〈幽霊船〉を探すためのクエストに必要なアイテムなのだが……。言ったらシエラあたりに捨てられそうだ。仕舞っておこう。
「さて、これで大きくポイントを稼いだ4チーム。続いては待ちに待った、お宝だ!」
俺が告げるとドヤっとした人が何人か。いずれも宝箱を手に入れたチームだな。
「宝箱をゲットしたチームには豪華な景品が与えられるぞ、では発表、まずは〈木箱〉を当てたチームから。これはEチームとFチームだ!」
それを聞いてうーん残念とする両チーム。
他の先に入ったチームは〈木箱〉だからスルーしたんだな。宝箱は各チーム1つまでしか開けてはいけないルールだったから。
次の宝箱に賭けるのも先に入ったチームの権利である。
まあ、その先に宝箱が無い場合もある。時間があまり無く探索範囲が狭かったEチームとFチームは〈木箱〉を選ばざるを得なかったようだ。
「続いて〈銀箱〉だ! これはAチームとDチームが取ってきたぞ!」
「ふふん、どんなもんかしら」
おお、ラナがドヤ顔だ。
幽霊相手に無双してお宝もゲット。そりゃ上機嫌にもなるな!
きっと大活躍だったのだろう。【聖女】だしな。
「ん、ぶい」
そしてカルアたちのDチームも盛り上がっている。
これでAチームとDチームが大型撃破と〈銀箱〉ゲットで頭一つ抜けたな。
しかし、ラナたちには残念だが、それを上回るチームがいたことを教えてあげよう。
「さて最後だ! なんと〈金箱〉を当てたチームがいるぞ! Gチーム、おめでとう!」
「なんですって!」
ラナがそれを聞いて驚愕の声を出した。
ふふふ、これでGチームは大型モンスターの撃破に〈金箱〉の入手である。
一気にトップに躍り出たな。
「いえーい!」
「サチっちすごい!」
「おめでとうサチ」
サチがぴょんぴょんと跳ねて喜びを表し、それにエミとユウカが抱きついた。
いいなぁ。尊いぜ。
今回の〈幽霊船〉には〈木箱〉が2つ、〈銀箱〉が2つ、〈金箱〉が1つ隠されていたようだ。
残念ながらBチームの大型モンスターは徘徊型で、倒しても宝箱は近くに無く、Cチームは最初の〈木箱〉をスルーしてから新しい発見もできずに終わってしまったようだ。
「む~」
「まあまあ、これで締めにするからもうちょっと待っててくれ」
ラナが俺とシエラを恨めしそうに見るので両手を挙げておき、最後にこのイベントの締めに移る。
「じゃあ、こちらが豪華景品だ。まずはGチームから~、はいサチ、好きなの選んでくれ~」
「はいはーい。何これ、凄く可愛いぬいぐるみ!」
はい、豪華景品はぬいぐるみです!
〈エデン〉はぬいぐるみ好きが多いからな。
一応サマー回だったので、ぬいぐるみも夏休み風だ。
水着とか浴衣とか山ガール風とか、様々な服を着せたバリエーションを用意している。
ちなみに動物や、マスコット的モンスターのぬいぐるみだぞ。モチッコや角無しホーンラビットとか。砂浜に台を置いてその上にぬいぐるみが並んだ姿はなかなか壮観だ。
ただしスライムのぬいぐるみは……、ハンナにやられてしまいそうなので仕舞っておく。
「「「可愛い~!」」」
全チーム、得点が高かった順に選んでもらう。
どうやらみんな気に入ってくれたみたいだな。
可愛い可愛いってぬいぐるみを持つ人たちが見せっこし始めた。
おっとこれはいけない、収拾が付かなくなる前に帰還しよう。
「じゃあ、最後に、夏休みの海企画に参加してくれてみんなありがとう! 残りの夏休みもあとわずかだが、悔いが残らないように楽しもうな。では帰るぞー!」
「「「「「お疲れ様でした~」」」」」
こうして海イベントは大好評で幕を閉じ、俺たちは帰路に付いたのだった。
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作者から後書き失礼します。明日は掲示板。
海回お疲れ様でした! 本章夏休み偏もあと1週間ほどで終わりです。
ラストは夏祭り回ですね。
さて、後10日ほどで例のイベントもやってきますし、そこで作者から読者さん方にお聞きしたいことがあります。
――突然ですが、クリスマスプレゼント、欲しいですか?
――作者はむっちゃ欲しいです!!
ごほんごほん。ちょっと先走りすぎました。
もうすぐ〈ダン活〉も連載1年を迎えようとしています。
そこで今回、いつも〈ダン活〉を読んでくださっている読者さんへ感謝の印として、クリスマスプレゼントをご用意しようと思います! 何話欲しいですか?
ごほんごほん。
ということでクリスマス特大プレゼント企画を用意しました!
題して、「たくさんプレゼントしますので、たくさん★くださいキャンペーン」!
詳しくは24日から!
よろしくお願いします!
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