第43話 職業LV20達成! 二段階目のツリー開放。
月曜日。
午前中はハンナと共に〈静水の地下ダンジョン〉に潜った。
こちらも洞窟型ダンジョンで、道中に所々池がある。
洞窟内が明るく光っているのはゲームならではの仕様だな。
少し幻想的だった。
「ふわぁ、綺麗なところ~」
「だな。水の中にはモンスターはいなくって『釣り』スキルが使えるぞ。魚が手に入る」
「え! 釣り竿はあるの?」
「ないぞ」
「えぇ…」
「ま、また今度な。今日はモンスター素材集めが目的だ」
ハンナとそんな約束をしてモンスターを狩る。
ハンナには「【錬金術師LV20】になったんだから来ても意味ないぞ」と言っておいたのだが何故か来ると言って聞かないので連れてきた。
その日のダンジョン攻略は14時まで行い、モンスター各種の素材を規定数全て集めることに成功。ボス周回はいつもより少ない12周回となった。
ボスは〈アリゲータートカゲ〉。アリゲーターの様な見た目のトカゲだ。身体は小さく、動きはかなりトカゲっぽい。大口開けて突進してくる様子は軽く恐怖だったな。まあ、相手も大きな口が邪魔で前が見えなくなるので余裕で回避できるのだが。
基本的に突進避けて後ろから斬るで勝てる。
尻尾を切断するギミックがあって、それを成功させると「ボスドロップ」が一つ増える仕様なので12回全てで斬り落とした。
尻尾、切り落としたときにすんげぇ達成感があるのな。思わず「よっしゃー」って叫んでしまう。するとハンナも「ゼフィルス君ナイスー」と声を掛けてくれるので余計テンションが上がるのだ。楽しかった~。
今回の宝箱は「木箱」8個、「銀箱」4個となかなか当りだ。レア装備は1つドロップしたのだが、しかしこれは短剣で使う人がいなかった。とりあえず新メンバーが来たときように取っておくことにする。
そして、目標だった俺の【勇者LV20】に上がったところでボス攻略を終えた。
「ゼフィルス君、
「おう! ありがとうよ!」
ハンナに祝いの言葉を貰ったので礼を返す。
なんか、こうやってレベルアップをお祝いされるのって新鮮! 〈ダン活〉って一人用ゲームだったから。
さてLV20というのは一種の区切りだ。
というのも、
これで俺も【勇者LV20】のスキルが使えるようになる。
スキル一覧はこちら、
――――――――――
『身体強化LV10』
『倍力』
『倍足』
『危機察知』
『直感LV5』
『予感』
『生活魔法』
『スラッシュ』
『ソニックソード』
『ラッシュ』
『ディフェンス』
『リカバリー』
『ライトニング』
『シャインライトニング』
『ヒーリング』
『オーラヒール』
『アピールLV5』
『ヘイトスラッシュ』
『
――――――――――
スキルが18個解放されている。
なかなか壮観だ。
【勇者LV16】の時から
この中から『ソニックソード』『リカバリー』『シャインライトニング』『オーラヒール』に1Pずつ振って
『ディフェンス』と『ヘイトスラッシュ』も欲しかったがポイントが足りないため後回しだ。
それぞれの効果は、
『ソニックソード』素早い移動からの斬撃。
『リカバリー』異常状態回復魔法、単体。
『シャインライトニング』雷魔法、広範囲、中級の上レベル。
『オーラヒール』回復魔法、単体、中級の中レベル。
とこんな感じだ。
バランス良く取れている。
SP値は限られているため下級魔法系を取るのは勿体ない。
本職の魔法使い
下級魔法は威力が足りないので後半は使い物にならない。
逆に上級魔法はMPの関係で連発は出来ず、中級魔法を育てるのが最も効率が良いというのが俺の持論だ。なお、異論は認める。
今回魔法系を各種取得したのでステータスも【INT】に振っていこう。
初級中位からは魔法攻撃が必要な相手が増えてくるんだ。
――――――――――
制限:無し
【HP 162/162→222/222】
【MP 170/170→272/272】
【STR 70→80】(×1.6)
【VIT 70】(×1.6)
【INT 10→70】(×1.6)
【RES 20→60】(×1.6)
【AGI 50→60】(×1.6)
【DEX 14→20】(×1.6)
【SUP 176P→0P】
【SP 8P→0P】
《スキル》
『身体強化LV10』『直感LV5』『アピールLV5』
『状態異常耐性LV3』『ソニックソードLV1』
《魔法》
『リカバリーLV1』『シャインライトニングLV1』
『オーラヒールLV1』
《ユニークスキル》
『
――――――――――
今回大きく振ったのは【INT】と【RES】だ。
【RES】は回復魔法に作用する他、
ステータス値がようやく【勇者】にふさわしいオールマイティになってきた。
ここから『身体強化』のパッシブで1.6倍に増えるため、他の特化職であっても容易に勝つことは不可能な数値になってくる。
【STR】なんて実質128だ。
良い感じである。
ハンナにもステータスを振ってもらう。今他人のステータスが見れる〈水晶で出来たドラゴン像〉が無いので見られないのが残念だ。
ハンナの育成路線は単純明快、相変わらず【MP】【DEX】特化で【RES】に少し振る程度。
スキル構成は『錬金LV10』『調合LV10』『素材返しLV5』である。
完全に錬金特化構成だ。
ハンナの新しい『素材返し』はスキルツリーの三段目、LV40以上で覚えられるスキルだが、『錬金LV5』『調合LV8』になれば解放される。
効果は【縫合師】なら『糸解き』、【鍛治師】なら『鋳潰し』のような、生産職お馴染みのアイテムを素材に戻すスキルである。
初めてスキルを使った時は
あれは不思議な光景だった。
「私はこれからこの素材で『錬金』の練習をするつもり。ゼフィルス君はどうするの?」
ハンナが〈
今日獲得した素材でハンナが使いたい奴は(容量:大)の方から移してある。
(容量:大)の方は俺が預かり、マリー先輩のところに持っていく予定だ。
「俺はマリー先輩のとこ行った後、ギルドメンバーを勧誘する予定だ」
「ああ、そっか…」
ギルドメンバーを募集すると言った途端ハンナが気落ちする。
「…心配すんな。ハンナとは、これからもずっと一緒だから」
「うん。ありがとう、ゼフィルス君。でもやっぱり二人じゃなくなるのって寂しいね」
「まぁ、な。だけど上を目指すには必要なことだ」
「うん。私もがんばるね」
「…当分は一年生しか入れない予定だし、怖い奴とか性格の悪い奴とかは入れないから、そこは安心していてくれ」
「わかったよ。でもゼフィルス君も無理しないようにね?」
「おう」
ハンナを励まして今日はこれで解散した。
俺は一度シャワーを浴びに戻り、マリー先輩のギルドへ向かう。
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