番外

あとがき

予言マジックの最も難しいところは、観客の誰もが未来を予測できてしまうところです。

「どうせ客が引いたカードが予言として出てくるんだろう。」と。

だからこそ、多くの予言マジックでは客の予測を裏切るために「予言が外れた」演技を挟むことがあります。

客が引いたカード以外を幾つか言って見せた後で、例えばテーブルの裏だったり、例えばマジシャンの背中だったり、与える衝撃の大きいところに用意しておいた正解を見せる。

という塩梅です。



お久しぶりです。Chibiと申します。

「世界が滅ぶまであと100日」を最後まで読んで下さった皆様、ありがとうございます。

この名前で初めて投稿し始めた小説が完結を迎えられたこと、感激の至です。

あとがきから読む派の方、悪いことは言いません。ネタバレ含みますから是非本編から読んでいただきたいです。


特に、このあとがきは書くものか大変悩みました。

滅んだ世界にとやかく言うのも・・・と。

しかし感謝を伝えたい方がいらっしゃるので筆を取りました。

よろしければご覧ください。



セカ100。はTwitterで第一部まで、カクヨムに移行して第三部まで連載されました。

思えば、第0話をTwitterに投稿してから半年近く。

伏線バリバリに張ろうと思ってたんですが、度々路線転換が起こり、特にラストは二転三転しました。

第一部などは度々改稿があって読者の皆様に不親切だったと反省しているので許してあげてください。

そんな訳で、改稿した箇所探しにもう一周読破なんてのをご提案・・・冗談です。



さて、この作品はタイトルからして、「100日後に世界が滅ぶ」というバッドエンディングが予言されています。

しかも都合よく宝石の数字が100から始まるので、

「ふむふむ、これが0になるとエンディングやな。」

と容易に予測されてしまいますね。

予言マジックと同じ原理です。



私が常に意識したのは、この予言に対する期待を打ち破ることでした。

誰かに宝石を盗ませたり、青い宝石を出したり、大量の宝石を主人公の目の前に差し出したりもしました。

「え?まだ80日もあるのにもう終わりそうよ?」

とか、

「え?あと数十日で滅ぶ言うてるけど話数残り少ないよ?」

とかを実現するためです。

この脚本で驚かされた!という方がいらしたら何より嬉しいです。



さて、連載開始当初からこの作品を追いかけ、その上圧倒的な筆致でもう一つのセカ100。を作り出して下さった


ふきのとう先生  (@fukinotou_0929)

(素晴らしい小説はこちらから

https://ncode.syosetu.com/n0580gr/)


をご紹介させて貰います。

先生は本作と同じ設定を継承した上で素敵なファンメイド(適切な呼び方が浮かばなくて申し訳ないですが。)小説を執筆して下さいました。

脚本は同じなのですが、その小説的な技術力によって全く同じ世界観が、全く別の小説観の元に誕生しているのです。


一人の読者として楽しませて貰ったのは言うまでもありませんが、ふきのとう先生版にこそ気付かされる物事が多くあって、よりよい作品を作るのに最も貢献していただきました。

素晴らしい作品をありがとうございます!



そして、最後までこの作品を見届けて下さった皆様にも最大限の感謝と敬意を支払わなければなりません。


ふきのとう先生版も是非完結まで見届けて下さいね。



愛を込めて。Chibi.

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