2021年 迎春特別編「下僕の声がうるさい」

猫屋敷いーりあ

2021年 迎春特別編「下僕の声がうるさい」

こんにちはにゃ。

僕の名前はちびだにゃ。

ちびは、おかあさんといーりあ(下僕)とおにぃーとおねぇーと住んでたにゃ。

「君の声が聞きたい」の奴とは違うにゃ。

ちびは、賢くて男前さんの猫にゃ。

‥‥?

なんで、驚くにゃ?

おかあさんと下僕がよく言ってるにゃ。

だから、賢くて男前さんなのにゃ。


今日は、下僕が新年になったからちびに出て欲しいって、

意味の分からない事いったから出てやったにゃ。

このお礼は、タラバガニで手を打つにゃ。


さて、何を話すにゃ?

そうそう、ちびは平成27年の秋に虹の橋を渡って天国に来てるにゃ。

でも、おかあさんと下僕が良くちびを呼ぶから今日は遊びに来たにゃ。

特技は、脱走と秘密基地作りにゃ。

キャットタワーから網戸を壊してよく脱走したにゃ。

今は、自由に動き回れるから嬉しいにゃ。

ちょっと、外に遊びに出てただけにゃのに、おかあさんと下僕が怒るにゃ。


なんでもちびは、猫がよくなる腎臓病だったらしいにゃ。

ちびの事を心配しておかあさんと下僕は良く病院に連れて行ったにゃ‥‥。

そこの看護師の1人が‥‥。

ちびの事を「ちーちゃん」って呼ぶにゃ‥‥。

何だあいつは…。

ちびは、賢くて男前なのにゃ…。

そんな、ダサい名前で呼ばないで欲しいにゃ…。

今でもあの看護師は嫌いにゃ…。


ちびは元々、外に居たにゃ。

けど、ちびのお母さんのくーママがおかあさんと下僕に会わせてくれたにゃ。

半年くらい通いにゃんこをやってたにゃ。

通いにゃんこの時に体調が悪くなって、

おかあさんの家で寝てたら病院に連れていかれたにゃ…。

病院の獣医に「もって1か月」と言われたらしいにゃ。

ちびは、猫だからそんな事分かってるにゃ。

野生の猫の命はそんなに長くないにゃ。

そんなもんにゃ…。


けど、おかあさんと下僕が泣いて頼むから…。

その日から僕は、おかあさんの子になったにゃ。

次男坊にゃ。

そこから半年間。

うるさい日々が続いたにゃ。

おかあさんは、優しくてちびにご飯をくれるにゃ。

下僕は、直ぐにちびを抱っこしたがるにゃ…。

‥‥。

お断りにゃ!

ちびを抱っこしていいのは、おかあさんだけにゃ。


下僕は、黙ってトイレ掃除とお水交換とカイロになるにゃ。

下僕の布団も枕もちびの物にゃ。

それと、毎日ちゅ~るを出すにゃ。

ぬ?聞けないにゃ?

じゃあ、別にいいにゃ。

おねぇーから刺身を奪うだけにゃ。

それに、ちびが賢くて男前だからおかあさんがくれるにゃ。


そんな日々も半年しか続かなかったにゃ。

けどちびは楽しかったにゃ。

美味しいものと暖かい場所があったから。

それにおかあさんはいつも優しかったにゃ。

怒ったら怖かったけどにゃ…。


ふにゃ…。

今日は、いっぱい喋ったにゃ。

猫にこんな役目をさせるなんて…。

下僕のくせに‥‥。

にゅ!こらっ勝手にモフモフするにゃ!

ぬ?

「ちび~!可愛い!モフモフ!男前さぁ~ん!おてて触らしてぇ~!」


全く、いつまでもうるさい下僕にゃ…。

嫌に決まってるにゃ。

もうちびは疲れたから天国に帰るにゃ。

次は、お盆に降りてくるかも知れないにゃ。


はっ!タラバガニ忘れてたにゃ。

よこすにゃ。

‥…。

今年は用意してないって今言ったにゃ?

聞き間違いかにゃ?

契約と違うにゃ‥‥。

下僕…くらえっ!尻尾バァーン!

これで、太ももに痣でも出来るといいにゃ!

次は、用意しとくにゃ。

ふんっ!



いつも、下僕の駄文を読んで下さっている方々。

下僕に代わってお礼を言いますにゃ。

下僕は、ちびが居なくなってもう6年も経つのにまだ

僕の名前を呼ぶ甘ったれにゃ。

多分これからも変わらにゃいけど。

下僕の事をよろしく頼むにゃ。

この頃は人間にも猫耳とやらを着けさそうとするから気を付けるにゃ。

気が向いたらまた来るにゃ。

特別編「下僕の声がうるさい」だったにゃ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

2021年 迎春特別編「下僕の声がうるさい」 猫屋敷いーりあ @c2h7b9i8

★で称える

この小説が面白かったら★をつけてください。おすすめレビューも書けます。

カクヨムを、もっと楽しもう

この小説のおすすめレビューを見る

この小説のタグ