連作短編のように読むことができるこちらの作品。
大きな戦争が終わった後の世界を、元戦争兵器であったウォボット――我々の言葉でいうと、アンドロイドでしょうか――のクオンが、美味しいものを求めて旅をするお話です。
しかしクオンが出会うのは、もちろん食べ物ばかりじゃない。
その食べ物にまつわる、いろんな人々の物語。
クスッと笑えるシーンや、皮肉に溢れたシーン、やるせなさや悲しみに、胸がつまるようなシーン。
どこか寂しく、どこかコミカルで、どこか残酷な物語。
ピリッとしたスパイスが効いた素敵な物語です。
できたら、たくさんの子供や、若い人がこの物語に触れて、何か大切なことを考えてくれたらいいなと、そんなふうに思いました。
最初に書きましたが、連作短編のようになってます。
ひとまず、一口だけ、楽しんでみませんか?