P=x/A
戌飼喜与
第1話 プロローグ
「努力をすればいつか報われる」
どこかで聞いたことがあるようなセリフだけど、本当にそうなのだろうか?
頑張っても報われない事って多いと思う。
まぁ、まだ15年という人生経験で、早計過ぎる結論かもしれないが…。
ただ、その考えに帰結する拠所となる出来事がある。少し俺の昔話を聞いてほしい。
むか~し、むかし(2年前)ある所に、一人の少年(俺)がいました。その少年はとあるゲームをとても欲しがっていました。少年はとても貧しかったため、その購入について母親に協力を要請しました。長い協議の末、少年の熱意が伝わり、母親は条件付きでゲームの購入を約束してくれました。
しかし、その条件が・・・期末テスト上位10位以内という苛烈をきわめるものでした。
少年は宿願を成就するため、学識の高い友人に助けを求め、その高みを目指すべく勉学に打ち込みました。少年は人生初のコーヒー(砂糖多め)を片手に寝る間も惜しんで勉強しました。
試験前日に友人からもらった予想模擬テストを最後の仕上げとして、少年はテスト勉強を終えました。『人事を尽くして天命を待つ』少年はまさにそのような心持ちでした。
実際に期末テストが始まり、少年は驚愕しました。
どのテストもスラスラ解ける!・・・というか、テストの内容が予想模擬テストとほとんど同じ内容だったのです。
優秀な友人に感謝しつつも、頭の中はキタコレのアスキーアート((゚∀゚)キタコレ!!)で一杯になりました。
最後の教科である数学のテストが配られ、少年は問題を一瞥し、例の如く予想模擬テストとほとんど変わらない内容であることを確認しました。
勝利を確信した少年は、「よしっ」と拳を強く握りしめた後、ふと購入するゲームについて思いを馳せ始めました。
まずは主人公の名前を決め、序盤の攻略は事前サーチ済みだから、その脳内予行練習してと…。少年が夢から覚めるとテスト終了5分前でした。
・・・\(^o^)/オワタ
その後、ショックと寝不足と勉強のやり過ぎによる反動で、高熱が1週間続き、勉強した内容の大半を忘れるという事もあったが、まぁ、そんなところだ。
些細な経験で人生悟っているが、「ほどほどに頑張る」をモットーに概ね平和な日々を送っていた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます