ダイ・ハード2

【作品情報】1990年 アメリカ 監督:レニー・ハーリン


【あらすじ】

 クリスマスのダレス空港は大勢の人でごった返していた。妻のホリィを迎えに来たジョン・マクレーン刑事は駐車違反の切符を切られてしまう。


 ジョンは空港内で怪しい男を発見し、荷物室で銃撃戦となる。男たちの身元を調べるよう空港警察のロレンゾ署長に詰め寄るが、相手にされない。

 ロスのナカトミビル事件で知り合った警察官パウエルに男たちの身元を照会したところ、すでに死亡したことになっていた。


 事件の匂いを嗅ぎ取ったジョンは管制塔に乗り込むが、追い出されてしまう。

 突然、管制塔の誘導灯が消え、計器が利用不能になる。テロ組織がダラスに到着する麻薬王の身柄を引き渡すよう要求。復旧を試みた空港側への報復としてスチュアート大佐は民間機を墜落させ、大惨事となる。

 空にはホリィの乗る航空機が旋回を続けていた。ジョンは妻を救うことができるのか。


【見どころ】

 「ダイハード」シリーズはジョンの普通のおっさん感満載の親しみ深いキャラクターと周囲の人間関係、緻密なストーリーが秀逸で、アクションを盛り上げる。

 今回もジョンは空港警察のロレンゾ署長に鼻つまみものにされるが、後ろ盾を得て単独行動で敵と戦っていくところが痛快だ。

 敵のスチュアート大佐の冷酷なキャラも申し分なし。登場時に裸でストレッチをする姿は強烈な印象を残した。

 アクションもド派手だが、ストーリーが良く出来ており、最後まで緊張感を持って飽きずに完走できる。


【感想】※ネタバレ含

 大好きですね、ダイハードシリーズは最高です。特に1と2が好きで、アクション作品なのにサスペンス要素が非常に秀逸で見応えがある。ジョンの愛すべきおやじキャラも、ブルース・ウィリスの演技が素晴らしく映えている。アクションの名作といっても過言ではない。


 ジョンを取り巻く人物も魅力的だ。ジョンを毛嫌いする署長、スクープが欲しいテレビ局のレポーターも効果的な役割を果たす。

 また、前回登場したイヤミなレポーター・ソーンバーグを登場させるのもニクイ演出。


 最初から最後まで捨てシーンなし、最後に流れるクリスマスソングを聞いたとき、ようやく肩の力が抜けることだろう。


 余談だが、911テロの映像を見たときに、まさにダイハード2のような出来事が起きた、と衝撃を受けた。もちろん、フィクションと混同してはいけないが、作中の悲劇のシーンが現実になったことに呆然としたことを覚えている。

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