デス・レース

【作品情報】2008年 アメリカ 監督: ポール・W・S・アンダーソン


【あらすじ】

 経済が崩壊した2012年、民間企業が運営するターミナル刑務所では囚人を武装した改造車で競わせる殺人レースが行われていた。妻殺しの濡れ衣を着せられた元レーサーのエイムズはターミナル刑務所に送られ、事故死した覆面レーサー、フランケンシュタインとしてレースへの参加を強要される。

 レースに勝てば自由が約束されているが、参加者は野獣のような凶悪犯ばかり。妻の殺害が所長の陰謀によることを知ったエイムズは、死のレースに参加しながら復讐の機会を狙う。


【見どころ】

 カルト的人気を誇る「デス・レース2000」のリメイク作品。もう好き放題やったな監督!!という突き抜けた爽快感がある作品。

 カスタムされた重装備の外車は世紀末なデザインがユニークでカッコいいし、手に汗握るバイオレンスなレースは見応えあり。正面向き合って機関銃を撃ちまくるシーンは鳥肌もの。踏めば発動するトラップも小学生のアイデアかと思わず突っ込んでしまう。そんなレースで悪役がどんどんクラッシュしていく様は爽快に尽きる。

 隣にナビゲーターの美女を乗せて走る設定もあり、男子の欲望をいろんな方向から刺激する。

 ジェイソン・ステイサムがストイックでタフな男を演じている。前代未聞のカーアクション、PITの仲間たちとの協力関係も痛快で、ラストまでスカッと走り抜けてしまう最高の娯楽映画。


【感想】※ネタバレ含

 「デスレース2000」もなかなか斬新ではあったが、思い切ったリメイク作品。原作の地獄のキチキチマシン猛レースみたいなダサさはなく、スタイリッシュに仕上がっており、度肝を抜かれた。

 レースの特性上、残虐なシーンもあるが、それも含めての娯楽作品。往年のアメ車が鬼カスタムされている姿は男子の心を鷲づかみすることだろう。しかも車にマシンガンつけて乱射とか、もうアホか!?と思うけどこれがまたカッコいい。

 ストーリーは単純で、キャラクターもアクが強くわかりやすい。ラストシーンの意外な協力関係は痛快で痺れた。これだけ無茶苦茶なのに、最後はハッピーエンドというのも好き。

 経済が破綻した近未来、という設定が70ー80年代には流行っていたのだろうか、今はかなりシャレにならないところに来ているのは皮肉だ。

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