【再び居場所を求めて…】

2月21日・雪


この日は、バイトが休みであった。


場所は、JR博多駅の新幹線口のショッピングモール内にあるエスタシオン(カフェテリア)にて…


アタシは、松山の女子高時代の知人に会ってお茶をのみながらおしゃべりをしている。


アタシは、友人に一定のメドがたったら再び旅に出るので、オススメの居場所があったら教えてほしいと言うた。


「アタシね、一定のメドがたったらまた遠くへ行こうと決めたんよ。」

「遠くへ行くって?」

「うん…また関西へもどろかと思とんよ…その場合でも、スナックか風俗店で働くことになるけど…」

「そうね…そない思って、まりなにちょうどいい話をしようと思っていたのよ。」

「ちょうどいい話?」

「アタシね…近いうちに関西へ帰ることを決めたんよ…アタシと一緒に関西へ行こや。」


友人は、コーヒーをひとくちのんでからアタシに言うた。


「アタシね、ダンナとの離婚したわ。」

「離婚って…あんた、親不孝通りにあるキャバの店長と再婚をしたばかりなのに、なんで離婚したのよ?」

「んーとねぇ…結婚生活にあきたんよ…せやけん、子供を連れて西ノ宮の実家へ帰ることにしたわ。」

「西ノ宮へ帰るのね。」

「うん…ちいちゃい子ふたりを連れて、出戻りと言う形は正直気がめいるけどね…」

「そりゃそうだけど…話変わるけど、ちょうどいい話ってなあに?」

「ごめんこめん、すっかり忘れてた…」


友人は、コーヒーをひとくちのんでからアタシに言うた。


「あのねぇ、アタシが大阪ミナミのスナックに勤めていた時に一緒だったコがね、京都のモデル事務所の専属モデルさんになることが決まったんよ…モデル事務所は、超特大規模の海外事業のグループのオーナーさまのお母さまが経営してはるモデル事務所よ…鉱山と油田の採掘権と遠洋漁業の操業権のリース会社と売り子さん会社も兼ねて経営してるのよ…今ね、40代以上のファッションモデルさんを募集しているのよ…この春にオーディションが開催されるのよ。どうかな?」

「ええね…そうするわ?」


この時、アタシは京都へ行くと決意した。


明日からは、新幹線代を稼ぐために福岡市内にあるデリヘル店をメインにバイトをする。


そのために、マクドとセブンイレブンのバイトは、日数をへらすことにした。


これから当面の間、休日または午前中の空いている時間帯を利用して日帰りで京都に行って新生活の準備を進めることにした。

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