【あやまってもこらえへんけん!!】

5月11日・くもり(夕方から時々雨が降っていた)


この日は、お好み焼き屋さんのバイトが休みであった。


アタシは、的場町の韓国料理の店に行った。


激辛たこいためとユッケと激辛キムチとビビンバを注文して、ごはんを食べていた。


アタシは、この最近激辛料理ばかりを口にするようになった。


この時、由宇からあいつの長兄がアタシに会いに来た。


長兄はアタシに『則文があやまりたいと言っているから会ってほしい。』と言うた。


「まりなさん…お願いです…この通りです…」

「イヤ!!いかなる理由があっても、アタシはあいつを死ぬまでのろいつづけるわよ!!」


アタシが激辛料理ばかりを食べているのを見た長兄は、言いにくい声で言うた。


「まりなさん。」

「何やねん!?」

「激辛料理ばかり…ですねぇ…」

「はぐいたらしいわね!!アタシは激辛料理が好きだから注文したのよ!!文句あんの!?」

「それは…」

「それは何やねん!?はっきりとしゃべらんかい!!」

「だから…栄養のバランスが…」


アタシは、マッコリをゴクゴクと一気にのみほしてから長兄に言うた。


「アタシは、(兄嫁さん)が気に入らなんねん!!アタシより先に結婚したけんコウマンチキになっているのよ!!」

「コウマンチキ?」

「セや!!」

「(兄嫁)さんは人を見くだす性格じゃないよぉ…」

「ウソばっか言われん!!ますますはぐいたらしくなったわね!!」


アタシは、たこいためのたこをはしでつまんで食べたあと、長兄に言うた。


「(次兄さんの兄嫁)はね!!社内恋愛で知り合った次兄さんとラブラブになって、挙式披露宴は友人知人たちや親族のみんなから祝福された!!せやけどアタシは、良縁に恵まれなかった!!複数の男と肉体関係をもつボロい女のアタシを選んだことがそもそもの間違いなのよ!!」

「そんなことはないよ!!」

「それじゃあ!!何やと言いたいねん!?」

「まりなさんはひとりじゃないよぅ…ぼくたち家族がいるよ…」


(バシッ!)


長兄の言葉に思いきりキレたアタシは、長兄に伝票を叩きつけて、思い切り怒鳴りつけた。


「ふざけるな!!『ぼくたちがいるじゃないか…』と言う言葉はどういう意味よ!?よくもアタシの傷をほじくったわね!!ここの飲食代!!あんたが払ろてや!!」


アタシは長兄に伝票を叩きつけたあと、背中を向けて店から出て行った。

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