【挙式披露宴が近づいたと言うのに…】

(平成22年)


2月21日・くもり


アタシとカレは、3月の大安吉日の日曜日に大阪ホテルプラザで挙げることが決まった。


新居は、工場から歩いて5分のところにある借家を手配した。


予算の関係で、家具や家電製品は中古品でそろえた。


新婚旅行は、一泊二日で九州の別府へ行くことにした。


アタシの胎内に、カレとの赤ちゃんを宿していた。


準備が整ったので、あとは挙式披露宴の日を待つだけ…


…と言うときに、アタシはよくない知らせを受け取った。


アタシは、会社から雇用契約の解除の通知を受け取った。


つまり、3月31日を持ってアタシは工場をクビになると言うことである。


会社側は『一身上の都合で…』と解雇理由を述べた。


会社側の自己都合で従業員を解雇するなんて、どーかしてるわよ…


この時、アタシは結婚後は専業主婦で通すと決意した。


カレは工場に残ることが決まったけん、専業主婦で床の間にかざってもらおう…


…と思っていた時に、アタシはまたよくない知らせを聞いた。


この最近、カレが無断欠勤と早退ばかりを繰り返すようになった。


それを聞いたけん、アタシの不安はさらに拡大した。


ねえお願い…


アタシは今…


ものすごく困っているのよ…


助けてよぉ…

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