【アタシにかくれて何してるのよ!!】
10月10日・晴れ
アタシは、この際だからカレとの関係をセイサン(きれいになくすこと)しようかどうかと迷っていた。
そんな時に、ややこしい問題が発生した。
この最近、留守番電話の赤いランプが毎日のようにチカチカと点滅している時が多くなった。
カレは…
アタシにコソコソと隠れていやたい(悪いこと)ことばかりをしている…
この当時、替え歌ギャグでおなじみの嘉門達夫さんの歌で『鼻から牛乳』と言う歌がはやっていた頃だった。
せやけん、悪い予感が的中してもうた…
留守番電話は、カレが毎日チェックしているけど、この日は前日の夜から帰宅していないので放置されていた。
アタシが思っていた通りに、悪い予感が的中した。
アタシは、留守番電話の再生ボタンを押して録音内容を聞きながらノートにメモを取った。
この日は、伝言が2件あった。
最初の一件は、前夜の11時50分頃だったと想う。
ピーッと言う発信音のあとに、年輩の男性の声が聞こえた。
声のヌシは、カレの実家のお父さまからのメッセージであった。
『(カレの名前)、どうしたのだ!?何で実家に帰ってこないのだ!?ワシが知人に頼んで決めていただいた会社がそんなに不満なのか!?『(カレの名前)がきてへん…』と社長さんがすごく心配しているのだよ!!とにかく、一度だけでもいいから顔を見せに帰って来い!!』
カレのお父さまは、半分泣きそうな声で怒っていた。
2件目は、アタシが帰ってきた直後に録音されたメッセージだった。
声のヌシは、20歳くらいの女性の声であった。
『あっ、アタシィ…どうして電話くれないのよ…昨日何回かけても出なかったのはどうしてなの?アタシのことキライになったの?ねえ(カレの名前)、何とか言ってよ…お願いだから…ねえ(カレの名前)てば!!』
2件目のメッセージを聞いたアタシは、はらわたが煮えくり返った。
やっぱりそうだったのね…
外に女がいたのね…
あんまりだわ!!
こらえへんけん!!
アタシは、カレに対してより強い憎悪をいだいた。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます