(二)-13

 しかし数日後、通りすがりのホームレスが、鳥の糞の白い汚れがついた私を拾った。

 彼はねぐらとしている路上で、とても臭い息を私に吐きかけては、汚れてどろどろになった布きれの比較的綺麗な部分で私を磨いた。数日かけて私を磨き、全身くまなくテカりが出るほどになると、彼は私を骨董屋に持ちこんだ。

 店主はホームレスに店から出て行くように怒鳴り散らした。ホームレスは私を差し出して金を寄越すように懇願した。その結果、店主は店の外に追い出したホームレスに、わずかばかりの金を渡し、すぐにどこかへ行けと大声で言った。

 ホームレスはその金を手に取り、満足げな表情で立ち去っていった。そう大した金額ではなかったのだが、彼にとっては最近まれに見る大金であったのかもしれない。

 そうして私は、再びブリュッセルの骨董屋に並ぶことになった。あ、もちろんジャリルが盗みに入った店ではない。別の店だ。


(続く)

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