淫聖
アタシのヴァギナは峻厳なひらめだ!!!
よく分からなかったら調べてみると良い。我が名は【淫聖】。芳醇な肉のアワビを持つ女。
何??? どうせうつけの田舎者と笑うか。ほう、いいだろう、一つ教えてやる。
私は県知事だ!!! 貴様らの胃袋も、貴様らの寝床も、貴様らの一張羅も、吾輩の鶴の一声で一瞬でパーだ!!! きゃーきゃっきゃっきゃっきゃ!!
◇
気を取られたな? 貴様の衣類は、もうアタシの刃がさっさと切っちまった。見てみろよ? お前はもはや下着の一つすら纏っていない。アダムかイブのどちらかだ!! 恥じろよ恥じろ!
何??? 服を着ているだって??? きひひひひぃ。狷介なゴミクズパンダだこれ。パンダなんだよ、パンダ。てめえの乳房とてめえの肌で、でっけえパンダの出来上がりだ!! きゃーきゃききゃきゃきゃきゃ。
違ふのさ。アタシは確かに切り裂いたのだよ、アンタの服を。アンタは今、何も着ていないのだ。それはまず事実なのさ。そこから考えてみなよ。アタシの前では有無を言わさずそうなると、信じてみなよ。
するとどうだい??? 本気の根気を感じないかい??? アタシの前で出してみなよ、あんたの獣性を。裸で生まれる人間が、元来、衣服を望むなんてのはあり得ねえことなんだよ、本当のところはね。要するにあんたらを縛る桎梏は、社会なのさ。
ひーひぃひぃひぃひぃひぃぃ。ふーう。さっき、私も一緒に社会を切り裂いちまった。アンタの世界の外に、もう社会は無いよ。そう考えてみるといいさ。
そうさ、農耕以前に時代は巻き戻しだ。そう考えてみなよ。裸になってみたくはないかい??? そうだよ、お前は裸なのさ。それは、まぎれもなくアンタが望んだことなんだよ。
次に切り裂くのは……そうさね、でぃや!!!!
見てみなよ。今、私は宙を浮いている。そうだ、私は今、重力を切り裂いた。流石だろ??? こんなこと、私には造作もないことなのさ。
要するに生まれながらのルールを一つ一つ切り離していくことさ。この世界の自然法の一つなんだよ、重力ってやつは。そいつは今切り離したのさ。きーひっぃ。勃起が止まらねえんじゃねえか??? 見えるぜ、アタシには見える。アンタの一物に血がパンパンに通って、今にも破裂しそうなくらいに膨らんでいるのを!! 舐めちゃいけねえなぁ。
じゃあ、次だ。もう何となく予想はついているんじゃねえのか???? そうさね、今から私は、アンタの肉体を切り裂く。そしてアンタは、ただの魂になるのさ。おいおいおい、古典的過ぎる引用をするなよ。遥か昔のギリシア哲学なんて、アタシは全く興味が無いんだ。アタシはそうさ、現代に生きる【淫聖】なのさ。
それじゃ……いくよ……。
◇
やめだやめ。さっきからアンタ、手前の一物から無尽蔵に溢れてくる精液を吸ってばかりじゃないか。赤子みたいにしゃぶりやがって。そんなに美味しいのかい……。なんだ、アンタそれじゃまるで、ウロボロスみたいだよ。
はーあ、興ざめだね。また今度だ、また今度。アンタがその性的遊戯に興味が失せたらまた来なよ。
ま、一生かかっても無理だろうけどね。精液が無限に溢れるか、アンタがそのままお陀仏か、どちらかだろうよ。
全く、淫聖としたことが……失敗失敗。肉体をさっさと切り離しておくべきだった。
あばよ豚野郎。この世の綱紀が全て失せれば、ちっとは楽しそうな顔するじゃないか。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます