ウィ"ロミア大寺院 古代文献【J】資料:『ふかした芋の溝にちんぽ置いて、はぁ、きもてぃぃぃぃぃぃ』 日本語訳

・ロミア暦982年 4月34日(第一回王位継承記念日)

 くそったれな日記ダイナリーだぜ鼻毛野郎。倅の包皮を刈り取っている最中だってのに、なんでまたこんなクソなニュースを聞かなあかんのじゃ金玉ボケ。

 あの七光りのチンポチビすけの野郎、即位したその日に手前の一物ごと俺らの命まで握りやがった。重装歩兵がなんぼのもんじゃないタヌキじじい。とんだマスターベーション王朝だぜ。俺はもう寝るしかねえな。グッドナイトだゴキブリステート。


・ロミア暦982年 5月23日

 国から郵便が届きやがった。消印が今日だが、奴らさては速達で送ってきやがったな、ふざけやがって。郵便屋さんは公共事業じゃねえんだよ金玉ゲボうんちが。

 陸軍第なんちゃら師団行きの通達と徽章だとよ。尖ったちんぽみてえな形してら。笑えるぜ。乳首にでも差して、出血多量で戦力外通告されてやろうかな。デカチンポの夢見て寝る。


―――中略―――


・ロミア暦982年 6月19日

 はーあ、たまらねえぜ。腐った糞が玄関に転がってやがった。倅の仕業だな。しかし、あいつしばらく見ねえうちに随分でけえクソするようになったもんだぜ。ありゃクソじゃなくて、もはや道だな。


・ロミア暦982年 6月20日

 昨日の糞の件で倅を叱ったら、あいつ家飛び出して帰ってこなくなっちまった。まあ、すべからく家父長制なんてのはこんなもんだろうよ。別に気にしちゃいねえが、玄関の糞だけは片づけていってほしいものだぜ。


・ロミア暦982年 6月32日

 とうとう俺も、ピストルを持つに正当な理由を得ちまったわけだ。随分と辺境の駐屯地に追いやられたが、現場までは自力で来いよ、だと。[――――](粘土板の損傷により復元不可能)。いけねえいけねえ。いくら秘密 プライベートな日記だからって、言っちゃいけねえことと悪いことがあるよな。


・ロミア暦982年 6月34日

 大仰なピストル持たされてやらされる仕事が斥候だとよ。モチベーションなんか最初ハナからねえが、もっと豪儀な仕事はねえものかな。あのクソつまんねえ質素な国旗背負って、ずどんと心臓打ち抜かれたいもんだぜ鼻毛ちんぽが。帰りてえな。つれあいの奴があのクソ漏らしをちゃんとしつけてりゃいいが。


・ロミア暦982年 7月2日

 「ジャングルの小枝に気をつけろよ。うっかり脛でもこすれば、傷痍軍人としてうっかり名誉勲章を賜っちまうだろうからな」

 隊長の奴が言ってやがった。もちろん皮肉だろう。ゲボ吐いて死にてえってのはまさにこのことだな。誉れの大聖堂にホカホカ野グソを全力投球するような無益な諍いを全力でやってる奴らも、それに命かけて付き合ってる俺らも、まごうことなきゲボクンニだぜ、ちんぽ。あえて喩えるなら次のようなことだろうよ。

 要するに、俺のつれあいと近所の主婦が井戸端会議を繰り広げていて、俺がその様子を二階の窓から眺めている。ただの世間話なのに、つれあいの奴は急に俺の稼ぎがいいだのなんだのと言いだし、近所の奴らも追従して頷く。自分ばっかり自慢話をしたんじゃ決まりが悪いから、つれあいはそのうち近所の奴らにも話を振って、各々に似たような類の自慢話をさせる。その嬉々とした様子を見て、つれあいは皮肉染みた笑いを浮かべて二階の俺と視線を交わす。やがてつれあいの奴は家に帰ってきて、開口一番にこんなことを言う。

「聞いた? あの醜い豚どもの自慢話。お下劣な自己顕示欲、品性の欠片もない言葉、ぶひぶひわめいて。はーあ、薬箱を持ってきてちょうだい」

 ぶひぶひ。


・ロミア暦982年 7月8日

 晩飯が芋ばっかりで流石に堪えるぜ。同僚のふかした芋にちんぽ載せてみたが、ありゃ恍惚だったな。ちんぽが低温火傷しそうなくらい燃えたぎっていたけど、それもまた乙だ。同僚から飯も奪えたしな。俺のちんぽの触れた芋は食いたくないんだとよ。笑っちまうな。ジャングルの奥地にぶんぶん飛んでるハエ食って逃げ出すのか、てめえはよ。


・ロミア暦982年 8月2日

 同僚が俺のふかし芋オナニーのことを吹聴してるらしいぜ。どうりで好奇な眼がちらつくものだと思ったよ。目障りだからクソ投げつけて一人一人殺してやろうかと思ったけど、流石に無理だったね。まあどうでもいいぜ。この野グソの飛び交う雪合戦に参加させられてることに比べりゃ人間関係の悩みなんてものはゴミ以下に等しいんだ。人生の希望はふかし芋オナニーにこそあるんだろうな。ふかし芋オナニーのためなら死んでもいいぜ。死んだらこの日記も終わりだろうな。後世に残るようなヘマだけは絶対にしないがな。少なくともあのクソ漏らしにだけは見せちゃならねえ。帰ったらうんこの掃除をさせてやる。


・ロミア暦[―――――――](粘土板損傷のため復元不能)

 ジャングルの奥地に伝説じみた噂のタロイモがあるらしい。一口食べれば昇天するくらいの絶品だとよ。あの野蛮人どもの主食らしいが、俺も舌鼓を打ちたいところだぜ。まあ隊長にはバレねえようにやるよ。野蛮人を見たら撃ち殺せばいいだけの話だろ? そのために俺はピストルを持ってるんだ。こいつはマタギの獲物じゃねえんだぜ。


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