第7話 木曜日の七草

 七草粥には、諸説歴史があるようだ。

 平安時代、室町時代の汁物の原型とも記されていた。


 まずは集めておいた七種の草を酉の刻から時ごと決められた順に玉椿の枝で叩き、8つめの辰の刻から七草を合わせ、東から清水を汲んできて作るとある。


 古話では唐の楚国に年老いた両親を想い苦行祈願のすえ、天上の定釈天から、8000年生きる白鷺のように生きられる秘術を賜った親孝行の功徳話があり、その秘術が七草粥の由来という。


 日本では、基本の七草を気候などで集められない地方は、他の食材で補い、七種集め、七草囃子をうたいながら、しゃもじやお玉杓子、包丁の背などで叩いて細かくし、粥にするそうだ。


 七草囃子?


〈七草なずな 唐土の鳥が 日本の国に 渡らぬ先に ストトントントン〉


〈なずな七草 唐土の島が 日本の土地を 渡らぬ先に かけおて バタバタ かけおて バタバタ〉


 鳥が、かんこの鳥の地方あり、日本の橋だったり、空だったり、スットントンとか、ストトン ストトンだったり、はし叩け はし叩け、だったり⁇


 格助詞や掛け声が違う歌詞も数種類ある。

 とにかく沢山の歌詞があった。

 県によっても違うようだ。

 こんなに沢山あるとは…


 調べていくにはきりがない。


 ひとまず、想像の旋律とリズムの七草囃子で七草粥にすることにした。

 正月祝いの弱った胃を休める為、今年一年の無病息災を願い、やさしい塩味の七草粥をいただこう。



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