第494話 何もかもを捨て去るしかない
今回は個人的なお話。
住まいをなんとかしないといけないのですが、五百冊を超える本と二百枚はあるCDを処分しないといけないかもしれない事態になってます。苦渋の決断ですが、どうしようもない。
さて、CDはともかく、本はなんとか捨てないで、どこかで生かしてあげたい。どういう態度を取られるかは分からないのですが、近場の図書館、高校の図書室、中学校の図書室に寄贈できないか、と考えてます。古本屋に売るよりは遥かに有意義ではないか、という価値観です。もっとも、図書館はともかく、高校や中学校がどんな本を求めるかは謎ですが。やはり新しいものでないとダメだろうなぁ。
僕はかなり紙の本に執着してきましたが、ここに至って、進退窮まった感じです。結局、手放さなければいけないとなるのなら、僕の執着は愚かそのものだし、全てにおいて無駄ということになる。という理由で、これからは紙の本をできるだけ買わずに、電子書籍に切り替えようかな、と思っている。ちょうど近場のブックオフもほとんどなくなったし、普通の書店もないも同然だし、電子書籍の方が合理的で経済的です。
電子書籍は場合によっては消滅するのに対して、紙の本は余程のことがない限り消滅しない、という感覚は今も変わらないのですが、電子書籍が消えるのと、紙の本を手放すのでは悲しみ、寂しさ、虚しさが段違いです。
しかしまったく、本当に悲しいし、虚しい。僕は何をしてきたのだろう。何もかもが無駄になったようで、気力がなくなってしまった。
CDに関しては、なんとかどこかで保存したいけど、売るしかないかもな。CDはあと二十年くらいは今の形で生産されそうな気もするけど、もうネットでなんとかなるので、CDの処分はなんとか平静を保てそう。それでもやはり、虚しい。
結局、本もCDも、そこに含まれる情報にこそ意味があるように見えて、手元に置いてしまうと内容よりも「物体」としての価値が出現してしまうのだなぁ。大量の本が手元にあることで、何かが保証されるような気がしたけど、それはまったくの錯覚だった。自己満足とも言えないような、幻覚に過ぎないらしい。
いずれにせよ、本に関してはどこかに打診しなくては。あぁ、悲しい。
2024/4/16
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