第441話 なんとなーく感じる共通点。

 今回は「イメージ」の話。

 つい先日、たまたま「エクスペンダブルズ」という洋画をチラッとだけ見たのですが、スタローンとステイサムが主役で、傭兵の話らしかった。

 さて、僕は海外小説は適当にしか読んでないけど、洋画と似通った要素があって、それは「セリフ」です。

 これは説明がすごく難しくて、明確にできないんですが、アメリカ的小説とアメリカ的映画に対する、こちらの「イメージ」が極端に近いのではないか、と思った。

 日本人の中にはあまりないですが、アメリカ人は大統領に「強い男」というイメージを投影するらしい。別の部分でも、例えばカウボーイに対するイメージや、軍人に対するイメージも、あるかもしれない。

 そんなイメージが、洋画の「翻訳」や小説の「翻訳」にもありそうだな、と思った。

 ハードボイルドというジャンルなのか、要素があるけど、アメリカ的ハードボイルドと、日本的ハードボイルドには、やや隔たりがある。もっと別の場面でも、アメリカ的警察小説と日本的警察小説はやはり違う。まぁ、警察は警察でも国が違えば組織体系や権限、法律、捜査の手法が違うわけだけど。

 これは個人的な好みですが、アメリカ的アウトローはかなり好きです。出来ればそういう文体で何かを書きたい。しかしいかんせん、勉強不足です。もっと洋画をチェックしようかな。小説を読むのは時間がかかるし、選ぶのも大変だ。

 やはり脱線しますが、日本の歴史小説、時代小説でも、作者の個性がかなり際立っている。もっとも、このジャンルは縛りがあるようでないので、作者の手腕が物を言う、というところはありますが。

 かなり脱線しますが、ロシアの民間軍事会社のワグネルという組織の代表である、プリゴジンという人の動画がテレビニュースで引用されてましたが、その中でロシア語で何を言ってるのか全くわからないものの、音声が修正音で消されている部分があった。なんか、エキサイトしすぎて怒りのあまり放送禁止用語を口走ったぽい。なかなか興味深い現象だった。

 日本人のメディアに対する姿勢ってかなり厳格で、例えばサッカーの試合の解説が「フ○ック!」みたいな言葉に当たる表現を反射的にするかと言うと、しない。近い表現だと「クソッタレ!」になるかもしれないけど、それも出ない。で、仮に解説の人がそれを口走ると、きっと二度とテレビには出られない。言語に対する統制はもちろん、報道や創作の場においてはかなり厳密にある。それでも際どいラインを狙うべき時もあるよなぁ、と思ったりすることはある。そのライン上や、ラインを超えた時に、初めて共有される感情があると思える。怒りや憎しみなので、共有されるのは危険すぎますけれど。

 と言うわけで、僕としてはアメリカ的な文体に興味があります。アメリカ的ジョークも好きなので。


2023/6/28

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