第430話 SFってスゲェなぁ
今回は久しぶりにSFの話。
さなコンというものがあるというお話を聞いて、とりあえず応募できるものを作りつつ、pixiv上でちらほらと投稿されている作品をチェックしてます。
僕の中でのSFは、「サイエンス・フィクション」というよりは「スペース・ファンタジー」という色が濃くて、何より「ファンタジー」という感覚が強い。
そこで、他の人の作品を読んでいると、SFを作るには本当に知識が必要だな、とひしひしと感じます。本当のSFは、科学から哲学まで幅広い発想が必要になる。思想と言っても良い。世界の成り立ちを解釈したり、おそらくいないであろう「神」や、幻覚のはずの「運命」、人間の内に宿る「精神」、決して捻じ曲がらないと思われる「時間」などなど、とにかく、手をつけていく範囲が、僕の創作の技術に対して大きすぎ、広すぎる。
おそらくファンタジー的なSFでも公募では受け入れられるのでしょうけど、やはりダイナミックな物語は、とことん難解な方向に進んだ先にあるような気がして、僕にはお手上げとなってしまう。これは勉強不足としか言いようがない。特別にこだわりがないから、とも言えますが、では何にこだわりがあるのか、と問われてしまうと、「ライトノベル……?」といういかにもあやふやな答えしかできない。SFの要素のあるライトノベル、好きなんですけど、しかし最近の作品は読んでないなぁ……。
かなり脱線しますが、カクヨム上のSFのランキングは、上位がVRMMOが題材のものが多く出てきて、僕はほとんど読めてません。VRMMOがSFだとして、どんな解釈がされているのか、あまり興味が持てないというか、ともすると異世界ファンタジーなのでは? と思ってしまうからです。前もどこかで書きましたが、「ソードアート・オンライン」は、八巻までと、九巻から始まるアリシゼーション編はまるで違って、アリシゼーション編の極端に濃いSF要素は、これぞまさにSFです。これくらい強烈だと、おぉ、と声が漏れてしまうような、痛烈な一撃です。アリシゼーション編とは、つまり「世界」という概念への挑戦で、現実世界と「異世界」という概念を定義する、まさに王道的なSFだと思う。川原礫という作家はそういう意味では、思想家的でもあるのかも。
ともかく僕はどうにも、知恵が足りない。なんとかやりくりするしかないですが、まぁ、ダメ元でやってみようかな、ということになります。たまには手に負えないほどの大風呂敷を広げてみるのも、経験としては良いのかも、とは思いますが。
2023/5/28
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