第404話 何もかもが謎すぎた通販

 今回は「通販」のお話。

 僕が最も頻繁に使う通販はAmazonです。理由という理由は特になくて、決済が簡単で、送料がほぼゼロで、コンビニで受け取れるから、という感じです。意外に理由があったな……。

 僕が通販において感じるハードルがいくつかあって、大きいのは、送料と手数料の問題、受け取るタイミングの問題、になります。Amazonだと先に書いた通り、送料も手数料もなく、荷物は勝手なタイミングでコンビニに行けば済むわけです。

 送料と手数料って、意外にバカにできないと思うんですが、僕が吝嗇なだけだろうか。数千円の買い物をして、送料と手数料で千円くらい取られるのは、どうも、割に合わない気がする。まぁ、店に行くための交通費とか、商品が確保されていることとか、そういう要素を加味すると妥当なのかもしれない。うーん、経済観念の問題だろうか。

 さて、最近、物欲が瞬間的に沸騰して、通販で思い切って買い物をした。送料も手数料も発生し、自宅で受け取らないといけない通販です。半ば投げやりでしたが、この通販がなかなか面白いことになった。

 二点の買い物だったんですが、両方が揃わないと発送されない、と告知されていたので、片方が「四月下旬頃に発送」だったため、まぁ、二ヶ月くらいは待機かな、という気持ちでいました。しかしそれが三月のある日、通販サイトからメールが来て、荷物を発送しました、という通知だった。これにはさすがに混乱した。二点揃っているのか、それとも先に在庫がある一点だけを送ったのか、こちらからは調べようがない。ただ、常識的に考えれば、別々で送る理由がないので、つまり、二点揃ったらしい、と理解した。それにしても、サイト上の「四月下旬頃」という表示は何だったのか……。

 ともかく荷物が来るわけですが、昼間は受け取れないので、そもそも夕方以降に時間指定してあった。なので荷物が発送され、配達予定日が判明しても、さほど慌てはしなかった。けど、ここですんなりといかない。真っ昼間に携帯に知らない電話番号から着信が入る。怖いので出ないけど、半ば確信があった。配達員だな、と。

 その日、帰ってみるとポストに不在票が入っている。配達時間の指定はどうなったのか、と思いながら、連絡して再配達してもらう。さすがに配達員を問いただすとヤバい人なので、ケロッとした顔で荷物を受け取ってから、箱に貼り付けられている伝票をよくよく見ると、配達時間の指定の欄は、何も記入されていなかった。どうやら通販の業者の側にミスがあったらしい。実際、開封して中に入っている納品書みたいなのを見ると、そこには僕が配達の時間指定をしたことがはっきり記入されている。

 というわけで、冒険のような通販だったけど、何かの冗談のような展開になって、まぁ、これはこれで面白かったけど、僕の知らないどこかで大きな問題が発生していそうで、ちょっと可哀想だった。高校野球だったらこんな時、「締まってこー!」とか言うのだろうか。

 間違っても「ドンマイ! ドンマイ!」ではないだろうな……。



2023/3/24

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