第274話 ペンネーム問題

 今回はまったくラフな、ペンネームの話。

 そもそも僕のペンネームの「茉樹」は、作家の森茉莉さんと桜庭一樹さんから来ています。繋げただけです。思い入れがあるので、長い時間、使ってますね。「和泉」は、古典の参考書で知って、良さげかな、と適当な理由です。

 さて、カクヨムに限らないのですが、ネット上でのペンネーム、ハンドルネームがなかなか面白くて、何でもできるのが良い。

 音楽関係の人も面白い。たまたまこれを書いている時、ヒャダインさんと岡崎体育さんの番組を見てるのですが、「岡崎体育」っていい名前。ここを出発点にして「図画耕作」みたいな名前を思いついたりした。しかしちょっと地味かな。ヒャダインさんは本名(なのかな?)が前山田健一だった気がしたけど、忘れてしまった。

 世の中で、実際の人名にキラキラネームというものが出現して、これはアイドルを見てると結構、見えてくる。例えば「高橋未来虹」で「たかはしみくに」とか、「山口陽世」で「やまぐちはるよ」とか、スゲェな……、という感想。声優さんの名前はまだ普通なのかな。「豊崎愛生」で「とよさきあき」は強いな、と十五年くらい前に感じましたね。あとは「内田真礼」で「うちだまあや」というのもあったか。まれいやろ! と思ってた。あぁ、歌手の、今はたぶん違う名前なんですが、「西沢幸奏」さんという方がいて、読みは「にしざわしえな」です。これは読めない。

 作家さんだとSF作家で名前が読めない人が何人かいますが、まぁ、作家さんなら最悪、奥付をチェックすれば読みはわかるはず。作家さんの名前で最もアクロバットなのは、誰が何と言おうと「西尾維新」なんですよね。頭から読んでも西尾維新、反対から読んでも西尾維新ですから、さすが西尾維新の日本語力! って感じです。解説する必要もないでしょうが、「nisioisin」ってことです。これは本読みの常識、ではないのかな、みんな通りそうなものだけど、どうだろう。

 僕がペンネームを変える理由は今のところありませんが、いつかは変えるかもしれない、変えるしかないかもしれない、と思ってみると、何か、洒落た名前を用意したい。これは人の名前というか、ちょっとした変化球で驚いたのは、神林長平さんの「戦闘妖精・雪風」に、日本海軍の空母の愛称なのかが「アドミラル56」で、全く気づかなかったのですが、これって、山本五十六の「五十六」なんですよね。こんな風にうまく単語というか、情報を織り込むのが、作家力なのかもなぁ。僕に果たしてそれがあるのか……?

 これだけは念入りに書きたいですが、父親が酔った状態で生み出した「中田花奈」という名前はすごい好きな名前とエピソード。「中田花奈」も回文の名前です。スゲェな、酔っ払うってことは。本当に酔ってたのかな……。

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