神様なんていなければ・・・
櫻唏 桃菜
視点が変わります。
~視点①(鈴下菜々葉)~
私は鈴下菜々葉。主人公、鈴下くるみの母親です。
今はとある事情で、くるみのいる村は離れて、都会でくるみのいる村のことを調べてます。
理由は後ほど。
私が調べた内容は下記に書いてあること(箇条書き)
①村の名前:赤弥村(あかやむら)
②この村は、高齢化が急速に進んでいる村。
③この村の人数は、現在500人。その中で65歳以上は約半分の233人。
④100年に1度50人の生贄を出し、枯渇と貧困の脱出を願う行事と赤弥村の歴史には書いてあるが、高齢化を止めるために行われている行事と調べて分かった。
⑤次の行事の日にちは20xx年〇月×日
一か八か、20xx年〇月×にあの村に行ってみるか・・・。くるみとゆかりを救うために。
~視点②(鈴下ゆかり)~
私は、鈴下ゆかり。くるみの姉です。
1か月後の今日、この赤弥村であの地獄の行事がある。
地獄の行事って言うのは、この村の枯渇と貧困の脱出を願う行事。
まず村に住む女性の中から1人選び、その女性は巫女になる。その巫女を外の世界と村の世界の境界線として1番先に神のもとに旅立たせる。そしてこの村に住む男性の中から4人を選び、白装束を着て神様へのお供え物を持ち、東西南北にあるそれぞれの門の外側に立つ。それ以外に47人の生贄を赤弥村の1番端っこにある黄昏崖の1番高いところから1人ずつ、海に向かって飛び降りるというのがルール。
そろそろ、巫女が誰か放送される頃かな?
ピーンポーンパーンポーン
噂をすれば、今日の夕方の放送が聞こえてきた。
〈こんにちは。今日は、20xx年△月◎日です。赤弥村の行事の代表の女性が決まりました。代表者は、鈴下ゆかりに決まりました。20xx年〇月×日まで頑張って生きましょう。〉
私か・・・ついに私みたいな若い世代が死ぬ時が来たんだ。くるみが聞いたらきっとショックで倒れると思うから聞いてないといいな。
くるみが無事に帰ってこれると祈るしかないな。
さてと、家事しなきゃ・・・
~1時間後~
トントントン
[こんにちは。鈴村晴樹です。]
『晴樹くん⁉どうしたの?』
玄関に向かう時、嫌な予感がした・・・当たらないといいけど・・・
[くるみが教室でぶっ倒れたので、運んできました]
『ありがとう。入って入って』
[ありがとうございます。お邪魔します。]
~晴樹君を招き入れて、くるみをベットに寝かした後~
『何があったか聞いてもいい?』
[今日の帰りのホームルームが終わって、帰りの掃除中に校外から村の代表者の発表が終わった時に、後ろから誰かが倒れる音が聞こえて、後ろを見たらくるみが倒れてたんです。それで運んできました。]
『なるほどね。それにしても重かったでしょ?w』
[全然軽かったですよ?]
『ならよかった。はこんでくれてありがとうね』
[大丈夫ですよ!じゃあ、俺はそろそろ帰りますね。]
『ありがとね。』
晴樹君、優しいんだ。あんまり話したことなかったけど、意外に優しかった。
「おはよー」
『くるみ、おはよー。」
「あれ?私、教室で倒れて・・・」
『そのあと、晴樹君が家まで連れてきてくれたの。』
「そうなんだ・・・」
『うん、明日学校行ったらちゃんとお礼言っておきなよ。』
「そんなの、言われなくてもわかってるって。それより、お姉ちゃん。」
『ん?』
「おなか減った・・・」
『状況は把握できてなくても、おなかすくのねwじゃあ、夜ご飯にしよっか。』
「うん!」
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
『ねぇ、くるみ』
「なに?」
『もし、明日くるみが起きて私がいなかったらどうする?』
「そんなのないってwwくだらないこと言わないでよ。私もう眠いから寝るね。おやすみ」
『おやすみ。』
私の勘違いかな?この嫌な予感は。
~夜中~
トントントントン
こんな夜中に、誰だろうって思って玄関のドアを開けてみると、
そこにいたのは巫女の白装束の試着の時にいた女性だった。
『どうしたんですか?』
〈巫女の仕事が残ってたのよ。〉
『わかりました。』
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
そして、その人と残っていた巫女の仕事をするために黄昏崖の下の倉庫に行った。
倉庫にその人と入ったとき、頭の後ろがすごく痛くなって倒れた。そこで意識がなくなった。・・・・・・・・・
神様なんていなければ・・・ 櫻唏 桃菜 @Sakuragi_Momona
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