四季の栞 2021
森れお
冬
第1話 お雑煮
やり残した事が多いまま年が明けたが、明日の朝用のお雑煮は作り終えることが出来た。
白味噌のお雑煮だ。
出汁は普段は粉末の出汁を使うが、切らしていたので昆布から取る。出汁を取るのって難しい。毎回味が変わる。ちょっとした時間差や火の加減で変わるのだろうか。苦い時もあった。
昆布を水に浸して30分置く。その間に大根、金時人参、豆腐を切っておく。例年入れる鶏肉と里芋は今回は用意しなかった。時間が来たら昆布を入れたまま火にかけ、沸騰直前で取り出す。この沸騰直前というのが、私には見極めが難しい。
続いてお茶のパックに入れた鰹節を投入。こちらは沸騰したら火を止めて、5分ほど置く。その後、鰹節パックを取り出す。これで出汁は完成だ。
出汁にみりんと料理酒を入れ、大根、金時人参を投入する。柔らかくなったら豆腐を入れてほんの少し待つ。最後に火を止めて白味噌を加える。味見した……濃い。明日の朝に火入れした時に、水を足すことにする。そして、焼きたての少し焦げてぷっくりした餅を入れるのだ。
今回、失敗したくないという思いからネットのレシピを参考にした。しかし、白味噌の分量がやたら多い。警戒して少なめにしたが、それでも味が濃かった。作った人々の感想には美味しいと書いてある。
本来は濃い目の食べ物なのだろうか。実家も濃くはなかった。他でお雑煮を食べたことがないから分からない。謎だ。
でも、好きな味にすればいいね。各家庭の色が出る食べ物だろう。
今年はどんな一年になるのかしら。皆様にとって、良い年になりますように。
(了)
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