理科室

真面目に

したたかに

そばをはなれず

時には律し

言葉やわくきびしく

まっすぐと

上座をみやる

幼い瞳が射抜く先

ひしめく人々

投げられた遺灰

主のいない墓標と

路地裏のダンスホール

潔く

美しく

ただ一心に

紡ぐ言葉の数々が

世を変えるのだと

じりじりと焼け焦げて

ああ、矮小である

飾られた体と

無色透明な心を持って

この世間様を他人様

自身を他人とす

人体模型は日々過ごす

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