第159話 リヒター修道僧の行方

チュニスの港町 南国の花々に海風が渡る港 


だが・・其処では 

アラブの海賊たちに奴隷商人が跋扈する。


様々な人種の奴隷たちの悲劇 チュニスはそうした港町の一つ

取り扱うのは珍しい貴重な品々だけでなかったのだった。


「ええ!リヒター修道僧が」「何かの手違いなのか、奴隷として売られてしまった」

仲間である修道院の者たちが悲鳴に近い声を上げ、蒼白なっている。


「無事なのか?探し出せるのだろうか?」

「修道院の中でも彼が居ないのでは修道院の今後の活動も‥」


身代わりとしてさらわれてきた者達の中に一人残ったリヒター修道僧だったが

彼は奴隷の一人として売られてしまったのだった。


「彼等の農園か、ガレー船で櫓を漕がされている可能性が高い」



チュニス‥北アフリカの港街 


カルタゴのあった都市の近隣‥伝説の名将ハンニバルが生まれ

海の覇権を巡りローマとの攻防を重ねた地 

「カルタゴ、滅ぶべし」呪いの言葉によって

カルタゴは幾日の間 灰燼になるまで燃やし尽くされ

民の多くは奴隷として連れ去られていった 言葉も民も消え去った。


地中海貿易で栄えた古代の民、古代のフェニキア人の末たち




この時代に生まれた

医師で占星術師ノストラダムスが幾つもの謎めいた詩を残している。


海辺で行われた略奪。チッタノヴァと親族で前倒し

メッシーナの行為によってマルタの何人かが厳重に監禁され

貧しい報いを受けることになる



オリエントからカルタゴ人の心が来るだろう

ロムルスの末裔たちとアドリアを怒らせるために。リビアの船団に同伴されつつ。

マルタ島が震える。無人になった近隣の島嶼




マルタ島包囲戦が開戦される日も近づいていっている。







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