第134話 夜の夢 ヴェネチアの小舟 イヴァンと‥


夜の海 船の中でヴェネチアでの仕事を終えて‥

疲れ果てたイヴァンが小さな船室でうたた寝をしているイヴァン


彼は眠りながら それは小さな声で呟く

「やはり近隣の港で この献上品を他の者に預けて僕はヴェネチアに戻ろう」

「仲間を助けなきゃ」「ムスタファ皇子の婚約者のための献上品」



夜の夢 そこではヴェネチアの運河の小舟に乗っている。


イヴァンは思い悩む

「急がないと 僕は早く献上品の荷物を預けて 仲間を救わないといけない」

はあとため息を一つ


美しい女性の為の品物 品々

オスマン帝国のムスタファ皇子への献上品


ムスタファ皇子の婚約者のための献上品


だが・・

「それは違うものに任せて 献上品を届けた方が良いな」


夢の中の情景

ヴェネチアの運河の船 イヴァン以外にも別の者が乗っていて

彼に話しかけた。


「え?」イヴァンが声の方に顔を向ける。


「そなの大事な人が待っている ムスタファ皇子は間もなく殺される」

夢の中で‥小舟にイヴァンと一緒に乗っている一人の男が笑う。


「ええ?」イヴァン


「急いだほうがいい 仲間の事はほかのものに任せて

大事なものを取り戻せ 元クリスチャンで思い人のために十字架を捨てた者よ」


「あ、貴方は 確か騎士団の総長」


「姫君はまだ十字架を持っている

十字架を抱く姫を助けよ それがそなたの運命でもある」


ハッと目を覚ますイヴァン

「今の夢は それに悪寒‥」


うたた寝していた机の上に 

其れまでなかった銀細工の十字架 宝石のついた小さなペンダント

「これは‥僕がマリアにあげたペンダント なぜここに?」


ゆらり、夜の波間に船が揺れる。

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