第100話 イングランド王の噂話‥前奏曲 


スペインの王宮 戦の合間での事


「我が叔母君カテリーナ・デ・アラゴンか」

神聖ローマ帝でありスペイン王であるカール5世が呟く


「イングランドか ヘンリー8世の王妃となったが不遇の中で亡くなった

次の王妃は侍女であった 名前は‥」


「アン・ブーリンですね 女の子、いえ王女を産んだとか」


「名はエリザベス‥」「カタリーナ様も王女を残されております」

「ふむ‥メアリー王女」


「英国イングランドのヘンリー8世 カトリックに逆らう者だ」

カール5世が再び呟く


「カール5世さま」「いずれ、戦う事になるやも知れぬな」


そんな皇帝と家臣達の会話を聞きながら、穏やかな音楽を奏でる

少年の姿をした吟遊詩人シオンが居た。


口元には微かな笑み、魔物の笑み

「いずれアン・ブーリンは夫である王によって処刑」

「偉大なる女王 グロリアーナとなる王女の誕生 フェアリークイーン」


「血の祝祭は各地で開催中 前奏曲の始まりは優雅に華やかに」

くすくすと笑う


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