第89話 卒業 2
地下には魔素の影響で変質して出来た、魔結晶、宝石、貴金属が大量に埋蔵されている。
それは、今までの調査で判明していた。
しかし、採掘は出来なかった。
魔素は、高価な資源を作り出したが、それ以外にも作り出していた、燃える空気 燃える水 燃える石だ。
この危険な燃える物は、魔道具の照明の火に反応し燃え、爆発した。
勿論、、高価な光の魔結晶を証明に採掘も行ったが、採掘時に火花が散り引火し爆発を起こした。
また、燃える水も燃える空気も毒性を持っていて、採掘は毒耐性、毒無効の異能持ちしかできず、人員的にも困難を極めた。
更に、追い打ちのように、魔素の濃い地中には、魔物が生息していた、それも上位魔物 さらには 上位を超える魔物も…………
地下坑道での戦闘は地獄を極めた
装備を固めた貴族、騎士達でさえ、全くの無力だった
坑道の細い道の天井から、壁から、床から 地中に住む魔物は襲い掛かった
どれ程 安全を確認しながら進んでも、魔物は穴を掘り襲ってくる 前からも 今 やって来た後方からも、人の世界では無いと結論を出すしかなかった。
で、俺の昇爵計画は、その無理だった大地からの資源採掘
今、各地で試掘をしているらしい。
その情報をまとめて、もっとも有望な場所を探索しているらしい。
大地にしみ込んだ魔素は偏りがあり、魔素が濃くしみ込んでいるところ程 おいしいらしい。
なので、王国中で試掘しているらしい。
その試掘計画、試掘情報の精査しているのが アルルだ。
毎日、毎日 大量の試掘によって掘り出された鉱石などを、図鑑を見ながら鑑定したり、含有量の計算 分布予想など一人でやらされている。
どうして、王国が無理だった採掘ができるか?
それは、数だよ 数
大量の3重魔法陣のゴーレムが俺により作り出され、試掘に向かう
その数は毎日 100体 ゴーレムブラジャーの制作で数が減る時はあるが ほぼ 100体が試掘に向かう。
あまり記憶にないが、5重魔法陣ゴーレムのように、血と肉は奪われない 魔力だけで作れる3重魔法陣のゴーレムだから出来ることだ、ただ 毎日魔力切れで体がだるんです。
因みに、3重魔法陣のゴーレムの稼働期間は2か月から伸びない、これは仕様なのだろうか不明だ、しかし、そのおかげで3重魔法陣ゴーレムブラジャーが売れるので痛し痒しだ。
ゴーレム達は、土から作るからなのか非常に採掘に向いてるようだ、まず暗闇でも見えるようだし、燃えるガス、燃える水、燃える石も燃えるだけなら気にしないで掘れる、爆発しても数体が砕けるだけで済むようにポジショニングしていて被害は少ない、そして落盤などで埋められても自力で掘り返して出て来れる。
魔物も、ゴーレム達が動かなければ攻撃してこない ただの土と認識されるようだ
その為 ゴーレムの身体を魔物が掘って行く事はあるらしいが.…………
ゴーレム達に対して被害も無く試掘は進んでいるらしい。
ただ、初期の頃 試掘した穴を放置していて。
人が落ちたり、魔物が出てきたりと問題を起こしたようだが、今は埋め直すように指示しているので被害は無くなったようだ。
そして、そんな中、俺は学園を卒業して就職した。
その就職先が、
ロウラ様とキャンベル殿下の死闘と暗闘、詐術、策謀、政治的妥協の末の就職だったと後に知る事になる。
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