第71話 引きこもり 1回目
そこは、闇の世界
そこは、静寂なる世界
そこは、フカフカ柔らか世界
安らぎと癒しは、ここにあったのだ。
「お~~~い!! オクク~~!! 朝ですよ~~!!」
幻聴が聞こえる。
「朝だよ、朝だよ、朝だよ~~~!!」
く~~~、我が闇の世界を切り裂く 朝だよコール 我が世界の平穏を乱すキャンベル殿下の幻影だ。
朝から、ストーカー行為がとどまることを知らない。
いや、ほとんど強制同棲生活をしている状態だ、隠れて行うストーカー行為などましな行為だと、初めて知った。
本体のキャンベル殿下を倒さないと、この幻影は消せないらしい。 流石に、王弟殿下を倒す勇気は俺には無いので、この状況を我慢している。
ただ、幻影には攻撃しても消せないが、幻影もこちらに物理的に干渉は出来ないので、布団をはがせないのが救いかな~~~~
いやいや、見て聞いて話せる幻影…………対処できないし、勝手に住み着くしで 怖いわ。
フ~~、静かになった
やっと、諦めたか。
今、俺は布団の中の闇にて生活をしている。
外の世界は恐怖に満ちている。
特にロウラ様は怖い、ロウラ様は熱い雨を降らし、その痛みの中で喜んで踊る生態をもっているようだ。 いや、性癖だと、アスカから教えてもらった、ロウラ様はサドマゾ性癖で、自らに苦痛を与えて喜び他の人にも苦痛を与えて喜び、そしてエクスタシーを感じるらしい。
「ごめん、ごめんよ アポローン 見捨てて ごめんよ 怖かったんだよ ごめんよ」
ロウラ様にはもちろん恐怖するが、それより アポローンを見捨てた罪悪感が俺の胸を締め付ける。
工房から逃げていく俺を縋るような目で見ていた アポローン ごめんよ~~~!!
もう数日布団の中から出る事も無く、締め付けられる胸の痛みに対して、ごめん ごめん ごめん と、唱えて暮らしている。
「ごめん、ごめん、ごめん、ごめん」
「うん、うん、そうだね、いっぱい謝ってね、僕の体をもて遊んだんだからね」
「@@@@、ブヒィ~~~~~~~~!!」
耳に息を吹きかけるように、甘く切ない声が~~~
布団を、ふっとばしてして 朝日の中に俺 降臨!!
「あああああ~~~、 僕とオククのユートピアが~~~!!」
いつの間にか、布団の中に実体キャンベル殿下が~~~
そして、 なぜ 裸~~~~!!
「もうオククが布団の闇から出てこないのなら、二人で布団の闇で暮らす覚悟をしてやって来たのに~~!!」
「そんな~~~、覚悟は、いら~~~~~ん!!」
ふと見ると、キャンベル殿下はモジモジして……股間が、固い棍棒……
グチュ!!
グリグリ
踏み潰す
「あああ~~~!! 責任とってね~~~!!」
顔を上気させ真っ赤にしたキャンベル殿下はそう吠えて白目をむいた。
「…………アスカ…………廊下に、捨ててきて…………」
ああ、朝の光が心地よい
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