第51話 王都
ゴーレム達が引く、ゴーレム力車が王都に向け進む。
通常は、人力車と言われる人が引く車なのだが、俺のゴーレムを利用することになった。
4人乗りの車を6台、各車を4体のゴーレム引いていく、残ったゴーレムは俺の乗った車の護衛をしてくれている。
ゴーレム達は、代官から槍や剣をもらい武装して心強い存在だ。
「いや~、ゴーレムとは非常に役に立ちますね、改めて実感しました」
代官は上機嫌で、俺に話しかけてくる
俺はこの数日は、自分のこれまでの事やゴーレムについて話すだけで、王国のゴーレムについて聞いていなかった事に気づいた。
「王都ではゴーレムは、どのように活用されてるんですか?」
「うむ、ゴーレムの活用か…………オクク君から聞いた話からして、2重魔法陣のゴーレムばかりかな、単純な作業をしてるのは知っているが、ゴーレムが考えて動くとか、ましてや言葉を理解して話が出来るのとかは聞いたことがないかな」
「え、そんな感じなのですか」
村に外ではゴーレム達が普通にいて、その異能も解明されていて活用されていると思っていた。
「ゴーレム クリエイトの異能は、あまり知られていないのですか?」
「いや、そんな事は無いよ現在はあまり高度なゴーレムが使われてるの見ないが、異能ゴーレムは知られているし、その能力を記録した書物や、王都にある異能についての研究所では高度な記録が残っていると思うよ」
やっぱり、記録があるんだ、なら
「だったら、王都に行けば俺は5重魔法陣をいつでも使えるようになれますね」
「それは、専門家ではないので私から何とも言えないけど、異能の詳細が分かれば修行も効率的に出来るから使えるようになると思うよ」
車の窓から流れる風景を楽しみながら、王都での生活にワクワクしてしまう。
父や母、そして兄弟達 村の皆を失った悲しみが まだ 胸を痛くするが 俺には、師匠ゴーレムのアスカや沢山のゴーレムいてくれる。
「さあ、見えていましたよ」
代官が、俺に話しかけた。
「うわ~~!!」
丘陵の頂から、王都が見えた まだまだ距離が離れているのに、大地を覆いつくすように建物が見え、高い壁が建物を囲むように作られていた。
「しかし、オクク君のゴーレムは凄いですね、人力車なら10日かかるのに、半分の5日で到着してしまうとは、そして 夜もゴーレム達が周囲を警戒してくれるので、騎士や戦士達は仕事が無くて のんびり旅行気分になってましたよ」
初日の野営時は、戦士達はゴーレム達と一緒に魔物から襲撃に備えて付近の警戒をしていたのだが、ゴーレム達が近ずく魔物を勝手に義期はして、まったく近ずけないのを一晩で理解して、翌晩からゴーレム達に任せてのんびりしていた。
勿論、すぐに戦えるように準備はしていたが ゴーレム達が対応出来るのは、D,Eランクの魔物までなのは、戦闘を見てわかったようだ。
魔樹海の傍の辺境程では無いが、時たまCランク以上の魔物が王都周辺でも現れるそうだ。
そして、王都到着し 新たな生活が始まる。
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます