連作詩集「橋」

橋の下へと



この感情を抱えたまま、僕を橋の上を進んでいく。

彼女との思い出を風になびかせながら、

僕もまた新しい日が来るのを待っている。


風を受けた彼女との思い出に僕は手を伸ばした。

引っ張り出した思い出は僕を支えることができず、僕は橋の真ん中で崩れ落ちた。


僕はこの感情の渦に埋もれながら生きていく。

彼女は僕の知らない風の中を進み、やがては新しい出口を見つけるだろう。


この感情になだれ掛かるのも悪くないと思い始めた頃、僕の足場は崩れ、僕は橋の下へと落ちていった。



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