1月15日 白井冬至朗の日記
珍しくモモノから連絡があった。それも電話で。なんかあったと思ったから、しばらくはとりとめのない話をさせるにまかせた。最後までそれらしいことをしゃべらなかったが、絶対になんかあったんだろう。声も震えてたみたいだし。やばいことじゃなきゃいいけど。途中でこっちから切り込んだほうがよかったんだろうか。いやダメだ。それじゃあいつは口を閉ざす。打ち明けてくれたらそれはそれで、あいつはそのことを悔やむだろう。オレを頼ったことを悔やむだろう。頼ってくれてかまわないんだが、あいつの妙なプライドがそれを許さないんだろう。アオもそうだが、ほんとに変なところで気高いというか、見栄っ張りだ。かっこつけたがる。理解できない。そのせいでこっちがどんだけ迷惑こうむっていると思ってんだよ。結局、こっそりとあいつのアパートの近くまで行ってみた。なにもしないで帰ってきたし、ほんとに時間のムダだった。アオのこともあるし、考えてばかりだ。
M?
新規登録で充実の読書を
- マイページ
- 読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
- 小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
- フォローしたユーザーの活動を追える
- 通知
- 小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
- 閲覧履歴
- 以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録(無料)
アカウントをお持ちの方はログイン
ビューワー設定
文字サイズ
背景色
フォント
組み方向
機能をオンにすると、画面の下部をタップする度に自動的にスクロールして読み進められます。
応援すると応援コメントも書けます