第4話 心温まる存在

吐く息が白く、夕闇の空に溶けて消えていく。

「はい、半分こ」

そう言って、白く湯気が立ち込めた肉まんの半分が差し出される。

「あったかいね」

「うん。あったかい」

「明日も頑張ろう、友よ」

たったその一言だけで、一瞬で心が温まる。

何も聞かずに、ただ1つの肉まんを分かち合う。

この時間が好きだ。


  • Xで共有
  • Facebookで共有
  • はてなブックマークでブックマーク

作者を応援しよう!

ハートをクリックで、簡単に応援の気持ちを伝えられます。(ログインが必要です)

応援したユーザー

応援すると応援コメントも書けます

新規登録で充実の読書を

マイページ
読書の状況から作品を自動で分類して簡単に管理できる
小説の未読話数がひと目でわかり前回の続きから読める
フォローしたユーザーの活動を追える
通知
小説の更新や作者の新作の情報を受け取れる
閲覧履歴
以前読んだ小説が一覧で見つけやすい
新規ユーザー登録無料

アカウントをお持ちの方はログイン

カクヨムで可能な読書体験をくわしく知る