第11話 うつらうつら
試験が終わった。
けど、すっかり疲れてしまって、きょうは昼前からずっとうつらうつらして過ごした。
もう年なんだなあと思う。
ちょっと無理をすると、何日も立ち直れない。
きょうは「さらばわが愛」のDVDを観ようと思っていたのに、どうも観られそうもない。
「さらばわが愛」というのは1993年の香港映画で、その頃人気絶頂だったレスリー・チャンがなんとも魅力的な、すごくいい映画だ。
私の「レネの映画レビュー」で取り上げようと思っていたが、きょうはもう書けそうもない。
うつらうつらしながら、映画が脳裏を横切る。
安部公房原作の「砂の女」なら、DVDを観なくても書けるなあとか、寺山修司の「田園に死す」を取り上げたいけど、難しいだろうなあ、とか、アメリッシュさまのリクエストの「雨の訪問者」のDVDはいつ届くのだろうとか、そんなあれこれが、瞼の裏をただよっている。
ふと目が覚めて、柊圭介さまの、「モーパッサンはお好き」をいくつか読む。
モーパッサンの作品がとても分かりやすく紹介されていて、オリジナルを読むより面白いかもしれない、などと思ってしまう。
だいたい「モーパッサンはお好き」というタイトルが洒落ている。「ブラームスはお好き」というのはサガンだったか?
私も「映画はお好き」なんてタイトルにすれば良かった、と思った。
やっと、少し元気が出てきたようだ。
さて、ちょっと妻の顔でも見ながら、ミルクティーでも飲むとするか。
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