「国王様のご意見ですが、承知いたしました。あらゆる場所を巡り、他の国の状況を把握して参ります。」

　カイルの言葉を聞いて、国王は嬉しそうな顔をした。

　そして、話をする。

「王国の剣に関する褒美をやりたいと思っているのだか、何か欲しいものはあるか？」

　カイルは考えると、国王の質問に答える。

「何もありません……何か頂くために、行動したわけではありませんし、特別な事をしたとは、思っていません！」

「素晴らしい考えだ。」

　すると、傍でやり取りを見ていたミーナが話す。

「私を、あなた方の旅に連れていってはくれませんか？」

　想像もしていなかった言葉を聞いて、カイルとタイロンは驚く。

　ミーナは本気のようだ。

「どうして僕達なんかと？　それに、旅って……」

「前から、外の世界を自分の目で見てみたいと思っていたのです。しかし、私は王国の人間です。一人で旅をすることや、他の方と旅をすることは許して貰えないでしょう。そんな時に、あなた方が現れた……あなた方は、先ほども怪しげな男を倒してくれました！」

　カイルは、慌てた様子で答える。

「待ってください……僕達は、初めて戦ったのです……王女様を危険な目に遭わせることなど、あってはなりません。」

「その、正直な所ですよ！　褒美に関しても、きっぱりと断る方はいません……　それに、私がお願いしたのにも関わらず、迷惑に思うどころか、心配をしてくださった……」

　カイルは、国王の顔を見る。

　国王に話す。

「国王様は、どのようなお考えなのでしょうか？」

「うむ。ミーナが外の世界に興味を抱いているのは、知っていた。知識や経験を積むというのは、素晴らしき事だと思う。だが、それは信頼出来る仲間がいて、初めて成立する事だ。カイル……タイロン……ミーナの夢を叶えてやってほしい！」

　国王の許しが出た。

　王女は喜んでいる。

「分かりました。そこまでの考えを持たれているのであれば、断ることは出来ません！　一緒に旅をしましょう！」

「ありがとうございます！　足手まといにならないように、頑張ります！」

　カイルに2人目の仲間が出来た。

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