第39話 モフモフランドにフタナリが参戦しました


 太公望も増えて、夜の生活も更に充実するものとなった。


 ナターシャとのフタナリコンビってことで、色々と思うところはあるが……。


 ナターシャと太公望は、夜の最中は男の部分を引っ込めるんだが、朝起きるとボロンと男の部分が出てたりするんだよな。


 で、これが二人とも相当デカいので、結構……インパクト抜群なんだよ。


 まあ、色んな意味で面白くはあるけども。


 で、ナターシャが公務で忙しかったのは、国と森の防衛関連で話し合いをしていたからなんだよな。


 なので、ヤマカワが消えた今は森は平和そのものになった。


 つまり、ナターシャが猫耳族の里に入り浸るようになるわけで、ただでさえ太公望が増えていることろ、俺の体力もさすがに疲労でクタクタだ。


 モフモフランドの相手もしなくちゃいけないし、アレが乾く暇もないというのはまさにこのことだ。


 そうして俺は日課の農作業を終えて、原っぱに仰向けに寝転んで、一人で日向ぼっこをしていた。


 ポカポカな陽気。


 青い空。


 流れる雲。


 そして吹くゆるやかな風。


 ブラック企業に勤めていた頃には、電車から見える緑や空が美しいことになんか気づきもしなかったけど、今は素直に綺麗だと思える。


 これはやっぱり、俺が心身ともに満たされて、その上で余裕ある生活をやってるからだろな。


 あくせく働いて、ギリギリまで働いて……。


 そこにある当たり前の自然の美しさにも気づかずに……まあ、そういう意味では異世界転移してきて良かったと心底思う。


 しかし――。


「ぶっちゃけ、しんどい……性的な意味で」


 性欲旺盛な嫁達。


 隙あらば俺の種を貰おうとする猫耳族の若い娘達。


 嫁に優先権があるんだけど、総数数十人が俺の下半身を奪い合う争奪戦状態で、休まる暇は本当に無い。


 いや、これってある意味ブラック企業だよな?


 けど、まあ……青い空が綺麗だって思えるから、日本にいたころよりは全然良いんだろうけど。


 まあ、それでもやっぱりしんどいのは事実な訳で。


 って言っても、嫌じゃないし、嬉しい悲鳴ってやつなんだろうけどさ。


「しかし……夜は本当に疲れるな。特にモフモフランドが……」


 と、再度の溜息をついたところで、ナターシャと太公望の声が聞こえて来た。


「やっほーサトル!」


「サトルさん……話は聞かせてもらいましたよ」


「ん? 話を聞かせてもらったって?」


 そこで太公望はニコリと笑い、弾んだ声でこう言ったのだ。


「モフモフランドでの夜の生活に疲れているのですよね?」


「ああ、そうだが?」


 そうしてナターシャも「うんうん」と頷いた。


「なら、サトルは僕たちを使えば良い」


「ん? どういうことなんだ?」


 そうして二人は自分の股間を指さし、照れ臭そうに笑った。


「サトル以外にも……アレはここに2本もあるじゃないか」


「水臭いですよ、サトルさん! みんなで協力すれば良いじゃないですか!」


 ん?


 一体全体どういうことなんだ?


 えーっと、彼女たちはフタナリなわけで……。


 と、そこで俺の頭に、閃きの電流が走った。


 そうして俺はあまりの衝撃に、口を右掌で覆いながらこう言ったんだ。



「できる……確かに……できる」



「そうだよサトル。そうすればキミの負担も減るわけだ」


「そうですよサトルさん」


「いや、でもさ……」


「どうしたのですかサトルさん? 浮かない顔をして……?」


「お前等は……良いのか? 俺が疲れてるからって、無理してそんなことしなくて良いんだぞ? お前等……女には興味ないだろ?」


 まあ、こいつらも基本は女で、レズっていうのはやっぱり割合でいえば少ない方の性的嗜好だし……。

 無理してそんなことを言ってるなら、俺は旦那として嫁にそんなことはさせたくない。


「ああ、そのこと?」


 そうしてナターシャはあっけらかんとした様子でこう言ったんだ。


「ボクたちはノンケだって構わずに食っちゃうよ」


「ええ、女の子限定ですが」


「マジでか……?」


 すげえ……。

 もう、こいつら……本当に何でもアリなんだな。

 さすがはエロゲの世界だ……。


「それとも……サトルはやっぱりサオ役がたくさんってのは無理なのかな?」


「私もナターシャも、楽しければ何でもオッケーなのですが……サトルさんがそうおっしゃるなら……」


 悲し気にまつ毛を伏せる太公望に、俺は間髪言わずにこう言ったんだ。



「全然無理じゃないです」



 そうして俺たち全員は、ギュっと掌を握って固い握手を交わしたのだった。








 ――その日の夜、モフモフランド、里の集会場。



「と、いうことで……今日から、お前たちは俺とこの二人で相手をすることになった」


 ってことで、全員が全裸での会議が始まった。


 猫耳族20人と、そして俺とナターシャと太公望だ。


 俺としては20人を相手にするのも疲れるし、本当にありがたいんだが――。


 問題は、猫耳族の娘の意向だな。


 この娘たちは俺を精子タンクとして扱っているわけで、男の方は生殖能力を持たないというナターシャと太公望はどうなんだろう?


 あ、ちなみに卵子の方はちゃんと機能していて、男の部分から白いのもちゃんと出る。

 あくまで、精子の働きが極めて悪いだけって話だってさ。


 と、恐る恐るという風にみんなの様子を伺うと――


「ナターシャ様! なんて立派な……っ! ああ、それを見るだけでうずうずしてきたんです!」


「太公望様もご立派ですゥ! 惚れ惚れしますわ!」


「でもでもー! サトル様がやっぱり一番ご立派なんです!」


 うん、全然問題ないみたいだな。


 ま、猫耳族の娘は俺の精子を欲しがってはいるんだが、8割がたの理由は性欲解消ってフシもあったんだよな。


 なら、この反応も頷ける。


 あと、猫耳族は基本的に女同士の文化もあるもんな。


 と、まあそんなこんなで――。



 その日はナターシャの乱れ突きが火を噴き、太公望のゴールデンフィンガーがスプラッシュをそこかしこで咲かせ、俺の負担は減って――。


 大満足の夜を過ごすことになったのだ。









 で、翌日の晩。


 俺と太公望とナターシャとエリスとアカネはキングサイズのベッドで四人で寝てたんだよな。


 それでいつもどおりに「いざ開戦」となろうとしたんだけど――。


「ナターシャ、太公望……どっちかで良いから、サオ役になってくれないか?」


 やはり、4人相手も疲れるもんなーと、俺は溜息と共にそう言った。


 すると、「何言ってんだコイツ?」的に、ナターシャと太公望は小首を傾げた。


「それは無理だよサトル」


「それは無理ですわ、サトルさん」


「え? それは一体……どうして?」


「エリスやアカネは家族みたいなもんだからね。君は自分の妹とそういうことができる?」


「ええ、そういうことですね」


 うーん……。


 何でもありな雰囲気が凄かったのに、こいつらの感覚は良く分からんな。


「私は……あの……」


「どうしたエリス?」


「……猫……耳……族……なので」


 どうやらエリス的には問題ないらしい。


「私は反対です。この身を貫くのは旦那様だけだと――操を立てていますので」


 アカネは無理……か。


 つまり、俺とエリスが賛成派で、ナターシャと太公望とアカネの3人は否定派……。


「多数決で負けちまったもんは仕方ねえな」


 そうして俺はニヤリと笑ってこう言ったのだ。


「今夜は寝かさないからな!」


 ま、俺としても全然嫌じゃないからな。


 ただ、疲れるってだけの話で……みんなとイチャイチャするのは本当のところ大好きだ。


 そうして、その日の晩も熱く俺たちは燃え上がったのだった。



 

・作者からのお知らせ


新作始めました!


いじめられっ子スタートからの速攻復讐劇で、ざまあ系から始まる異世界無双譚です。

生身で巨大ロボットをボコボコにしたりするような無茶苦茶ド派手な無双でもあります。


騎士学園カースト最下層で虐待レベルのイジメを受けていた僕に、魔王が降臨しました。魔王様は容赦ないので泣きわめいて見苦しく命乞いをしても今更遅いと思います。 ~神装機神の落第操者~


キャッチコピー:伝説の魔王、虐待レベルのイジメを受けている無能学生に転生し華麗に逆襲す


https://kakuyomu.jp/works/16816452219901422296

 

 

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